放課後NPOアフタースクールと子どものセーフガーディング・ポリシーの重要性
特定非営利活動法人の放課後NPOアフタースクールが、子どもに関する新しい「子どものセーフガーディング・ポリシー」を策定しました。このポリシーは、2026年からの実施を予定しており、すべての職員や関係者に向けて適用されます。子どもたちが安全で安心して過ごせる環境を確立することを、今回のポリシーは目指しています。
策定が必要となった理由
放課後NPOアフタースクールは、「子どもたちが、いまも未来も幸せに。」というビジョンのもと、子どもの居場所づくりや豊富な経験の提供に努めてきました。しかし、近年では子どもを取り巻く社会環境が大きく変わり、安全や尊厳を確保するために組織の責任を再確認する必要が生じました。特に、日本版のDBS制度の導入が進む中で、子どもたちが安心できる環境の整備が急務とされています。
国連の「子どもの権利条約」にも明記されているように、すべての子どもは安全に育つ権利があります。このポリシーは、子どもと関わるすべての大人が共通の行動基準を保ち、迷った時の指針となることを目指しています。
セーフガーディング・ポリシーの基本方針
新たに策定されたポリシーは、以下の基本原則に基づいて運用されます。これにより、子どもたちが安心して過ごせる環境を整えることを意図しています。
- - 一人ひとりの責任: スタッフやボランティアは、子どもの安全と尊厳を守る責任を持つことが求められます。懸念点があればすぐに報告することが重要です。
- - 子どもの最善の利益: 子どもの年齢や発達状況に応じた心理的・身体的・社会的な最善を優先し、子どもの意見を尊重します。
- - 声の尊重と参加の保障: 子どもたちが自由に意見を表現できる環境を提供し、意思決定プロセスへの参加を確保します。
- - 安全の確保と予防: アクティビティの前にリスク分析を行い、危険を未然に防ぎます。定期的な研修や評価を通じて、ポリシーの改善を続けます。
- - 迅速かつ適切な対応: 懸念や通報には、公正かつ迅速に対応します。プライバシーや権利を尊重することも重要です。
- - 対等な関係性の維持: 性別、出身、障がいに関係なく、すべての人が尊重される環境づくりを心がけます。
- - 健全なパートナーシップ: スタッフや保護者、地域の団体との協力を促進し、安全な環境を共同で構築します。
- - 公平性の確保: すべての子どもに対して差別のない、平等な扱いを保障します。
実施に向けた取り組み
放課後NPOアフタースクールは、ポリシーの実現に向けて具体的な体制を整えています。年1回の研修や、関係者への誓約を取り付けることが重要なステップとされます。また、相談窓口の設置や、モニタリング体制の確立も進められています。スタッフへの配慮も念頭に置き、専門機関との連携を強化します。
代表理事の平岩国泰氏は、子どもたちの声を大切にし、彼らの権利が守られる環境の構築に全力を尽くす意向を示しています。このセーフガーディング方針は、子どもたちが安心して暮らせる社会を実現するための組織の責任と覚悟の表れです。
未来を見据えて
放課後NPOアフタースクールは、子どもたちの「安全・安心・尊厳」を守るために、他団体や行政とも連携し、セーフガーディング文化の普及に尽力します。新しいポリシーは、今後の活動の中でも中心的な役割を果たすことでしょう。子どもたちが心身ともに健やかに育つための基盤を、全力で整えていく姿勢が求められます。