漏水管理の新時代
2024-08-07 15:43:33

JAXAベンチャー天地人が都城市上下水道局と提携し漏水管理システム導入

JAXAベンチャー天地人、漏水リスク管理システムを導入



2023年、株式会社天地人(東京都中央区)は、国際宇宙ステーションのデータを活用した水道管の漏水リスク管理システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を都城市上下水道局に提供する契約を締結しました。このシステムは、全国的に問題視される水道インフラの老朽化による漏水事故の解決を目指しています。

日本の水道インフラの現状



国内には約16万kmの水道管が存在し、その22%が法定耐用年数を超えています。この年限超えの管路が原因で、大規模な漏水事故が相次いでいます。水道料金収入の減少や人手不足が進む中で、効率的な点検や修理が求められていますが、現状の方法ではコストも時間もかかり、対応が困難です。

「天地人コンパス 宇宙水道局」の特徴



このシステムは、衛星から得られるデータを利用し、水道事業体や指定業者が効率的に漏水を調査するためのクラウド型のマッピングサービスです。衛星データやオープンデータを基にし、100m四方単位で漏水リスクが高い地域を特定し、5段階で評価します。操作は簡便で、リアルタイムにデータを確認できるため、迅速な漏水検出や修理計画の立案が可能です。

AIによるデータ分析



本システムでは、過去の漏水データを蓄積し、AIがリスクを再評価することで、評価精度の向上が期待されます。2022年度には内閣府との実証実験も行われており、実用性が証明されています。点検費用削減は最大65%、調査期間は最大85%短縮される見込みです。

各種賞を受賞した技術



天地人の技術は高く評価されており、厚生労働省などが実施する「第7回インフラメンテナンス大賞」では厚生労働大臣賞を受賞しました。また、「日本DX大賞」でも優秀賞を受賞するなど、国の政策に基づく適切な技術として注目されています。

都城市上下水道局の期待



都城市では配水池や基幹管路の流量を測定し、流量の増加が見られる地域を対象に漏水調査を行っています。しかし、広い調査地域で実施するため、対象地域の絞り込みに課題がありました。「天地人コンパス」を活用することで、漏水の早期発見や調査の効率化が期待されています。

会社概要



株式会社天地人は、東京都中央区に本社を構え、衛星データを用いた土地評価コンサルティングを行っています。代表取締役は櫻庭康人氏で、公式サイトやSNSで最新情報を発信しています。

まとめ



宇宙ビッグデータを利用した新しい漏水管理の形が、都城市上下水道局でスタートしました。「天地人コンパス」は、効率的な水道インフラ管理に向けた革新的な一歩を示しています。今後の成果と発展に期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
株式会社天地人
住所
東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号

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