株式会社I-ne、美容家電ODMの機能を拡充
株式会社I-ne(アイエヌイー)は、2024年10月23日に開催される取締役会において、株式会社東亜産業の完全子会社である株式会社TTrading(以下「TTrading社」)の株式を全て取得することを決議しました。この契約により、I-neはTTrading社を連結子会社とし、美容家電ブランド「SALONIA」の生産管理等の機能を強化することを目指します。
株式取得の背景
I-neは2023年に発表した中期経営計画において、2025年度には売上高550億円を達成するという目標を掲げています。そのためには、ヘアケア系や美容家電、自社のスキンケア商品の拡大、グローバル展開を強化する必要があります。TTrading社の機能を取り込むことで、スピーディーな商品開発とコストダウンを図ります。具体的には、TTrading社が持つODM機能を活かし、直販による中間マージン削減を実現することで、年間約8億円のEBITDA改善が見込まれています。
TTrading社の概要
TTrading社は、東京都千代田区に本社を置き、美容家電の企画・開発・製造・販売を行う企業です。設立は2024年9月であり、代表者は深井昭匡氏です。現在、同社は東亜産業によって100%出資されています。今後は、社名を「株式会社Artemis」に変更する予定です。これにより、ブランド価値の向上や市場での競争力を強化していくことを目指します。
株式譲渡の詳細
今回の株式譲渡契約は、2024年10月31日に実行される予定です。取得する株式は普通株式100株で、議決権側で100%の取得を見込みます。この契約を通じて、I-neは美容家電事業のコントロールを強化し、品質やコスト面でさらなる向上を図ります。
中期経営計画との整合性
I-neの経営陣は、この株式取得が中期経営計画の基本方針に沿うものであると強調しています。特に、SALONIAブランドにおける中〜高価格帯商品の開発に再投資することで、美容家電市場でのプレゼンスを高める狙いです。この背景には、ユーザーのニーズに応じた商品を迅速に提供するための体制整備が求められています。
今後の展望
TTrading社の連結子会社化後、I-neは2024年11月からその業績を連結業績として取り入れる予定ですが、その影響についてはまだ詳しく分析中です。引き続き、株式取得が完了した後に、その具体的な影響について速報します。
これにより、I-neは美容家電市場でのブルーオーシャンを模索する姿勢を明確にし、今後の戦略的成長を期待されています。