NTT Comが生成AIへの安全なアプローチを実現する「chakoshi」
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、生成AIの安全な活用を促進するための新しい技術「chakoshi」を2024年2月19日より公表しました。この技術は、企業が生成AIを活用する際の機密情報の流出を防ぐために設計されたガードレール技術です。これにより、ビジネスにおいて生成AIの効果を最大限に引き出しながらも、セキュリティリスクを軽減することが可能になります。
背景とニーズの急増
生成AIの進化によって、企業のビジネスイノベーションや業務の効率化が期待されている一方で、その発展に伴うセキュリティ上の課題が顕在化しています。特に、社内の機密情報が流出するリスクや、不適切なコンテンツ生成が企業にとって重大な懸念事項となっています。さらに、政府からも「AI事業者ガイドライン」が提示されており、企業はAI活用に伴う安全性確保が喫緊の課題となっています。
このような背景を受けて、NTT Comは「chakoshi」を開発しました。この技術により、企業の知識検索やカスタマーサポートの業務における機密情報流出の防止や、倫理的な問題に対する対策を講じることが期待されています。
「chakoshi」の主な機能
「chakoshi」は、入出力される日本語テキストの安全性を高精度で判別する機能を持っています。具体的な機能は以下の通りです:
1.
日本語テキストの高精度判定
NTT Comが独自に開発したAIモデルを使用し、日本語の文脈やニュアンスを正確に分析。テキストの検知項目と危険度スコアを提供します。
2.
カスタマイズ可能な検知項目
ユーザーは初期設定の検知項目に加え、特定の業界に適した情報を制限するためのカスタマイズが可能です。
3.
管理ダッシュボード
利用者は、検知項目の設定や利用状況を確認できるダッシュボード機能を活用し、利便性を向上させています。
公開の流れと利用方法
「chakoshi」のパブリックベータ版は、ユーザー登録を行うことで無料で体験できます。具体的な登録はこちらのリンクから行えます:
ユーザー登録。
今後の展望
NTT Comは、パブリックベータ版でのフィードバックを元に、「chakoshi」の性能を向上させ続ける方針です。また、このシステムを他の生成AIソリューションと統合することで、企業が安心して生成AIを導入し活用できるように支援していく計画です。
まとめ
「chakoshi」は、NTT Comが取り組む生成AIの安全利用を支えるための重要な技術です。ビジネス環境における安全な情報管理実現に寄与し、企業がより安心して生成AIを利用できる未来を形成する一助となることが期待されます。これにより、企業は新しい価値を生み出し、デジタルトランスフォーメーションを進めていくことが可能になるでしょう。