使用済み昇華転写紙の再生可能エネルギー化成果
株式会社エー・ディー・ピー(以下、エー・ディー・ピー)の取り組みが、アパレルプリント業界に新たな風を吹き込んでいます。このたび、同社は環境に優しい社会の実現を目指し、使用済みの昇華転写紙を再生可能エネルギーに変換するプロジェクトに成功しました。この革新的な努力を通じて、エー・ディー・ピーはサーキュラーエコノミーの実現に向けての一歩を踏み出しています。
使用済み昇華転写紙の問題点
昇華転写プリントは、特にスポーツユニフォームやアパレルでのカラフルなデザインに欠かせない技術です。印刷には専用の昇華転写紙を使用し、ポリエステル繊維に熱と圧力を加えることでインクを気化させ、染色します。しかし、この過程で生じた使用済みの昇華転写紙は、インクが残るため再生紙としては使えません。これが深刻な課題となり、古紙回収に混入すると数トンもの損紙を生む原因となるのです。
混入による問題
具体的な例として、A4サイズの昇華転写紙が古紙に混ざると、約100トンの損紙が発生すると言われています。そのため、製紙工場が古紙を処理する際には、昇華転写紙の混入に細心の注意を払わなくてはなりません。さらには、家庭でも海外製品の型崩れ防止に使われることがあり、そこで混入が起こる可能性もあるのです。
解決への道
エー・ディー・ピーは、こうした昇華転写紙の廃棄問題に対して、新しい解決策を模索しました。埼玉県産業振興公社との協力を得ながら、アパレルプリント業界で初めて、使用済み昇華転写紙をRPF(Refuse Derived Paper and Plastics Densified Fuel)として再生可能エネルギーに変換しました。RPFは、主にマテリアルリサイクルが難しい古紙や廃プラスチックを主成分とする固形燃料です。この新たなアプローチにより、エネルギーを効率的に利用できるだけでなく、廃棄物を減少させることが可能となります。
サーキュラーエコノミーへの貢献
この取り組みは、単なる焼却処分を超え、昇華転写紙の製造元でも活用できる形へと変換することで、持続可能な資源循環の推進につながります。エー・ディー・ピーは、この新しい道を切り拓くことで、業界のリーダーとしての地位を確立し、環境に優しい未来の構築へと寄与することを目指しています。
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