IUT理論に10万ドル贈呈
2024-04-02 10:04:47
宇宙際タイヒミュラー理論研究に10万ドル贈呈!革新的論文がIUT innovator賞を受賞
IUT innovator賞に10万ドル贈呈!革新的論文が数学界に衝撃
2024年、革新的な数学論文が「第1回IUT innovator賞」を受賞し、数学界に大きな波紋を広げています。京都大学数理解析研究所の望月新一教授、星裕一郎准教授、南出新特定助教、そしてWojciech Porowski特定助教の4名による論文が、その栄誉に輝き、10万米ドルの賞金が授与されることになりました。
宇宙際タイヒミュラー理論(IUT)とは?
この快挙を支えたのは、望月教授が提唱した「宇宙際タイヒミュラー理論(Inter-universal Teichmüller Theory、IUT)」です。2012年に発表されたこの理論は、整数論における難問「abc予想」を解決する可能性があるとされ、発表当時から数学界で大きな議論を巻き起こしました。7年半にも及ぶ審査期間を経て、2021年に京都大学数理解析研究所の国際専門誌『PRIMS』に掲載されたことは記憶に新しいです。
受賞論文の成果
受賞論文は、「Explicit estimates in inter-universal Teichmüller theory」と題され、IUT理論の強力なバージョンを用いることで、数学史上初めて、明示的に指定された定数を用いて表現された実効版abc不等式を証明することに成功しました。この成果は、数学における最も有名な定理の1つである「フェルマーの最終定理」の新たな証明にも繋がる重要な一歩となります。
賞金の使途
受賞者らは、賞金を京都大学数理解析研究所に寄付することを希望。IUT理論や関連分野の研究活動を支援する資金として活用される予定です。この意思表明は、数学界の発展への強い意志を示すものと言えるでしょう。
IUT innovator賞とIUT Challenger賞
IUT innovator賞は、IUT理論とその関連分野における新しい発展に貢献した論文を表彰する賞です。毎年、最優秀論文1編に2万ドル〜10万ドルの賞金が贈呈されます。一方、ドワンゴ創業者の川上量生氏による「IUT Challenger Prize」は、IUT理論の本質的な欠陥を示した論文の執筆者に100万ドルが授与される、極めて挑戦的な賞です。
数学界の現状と賞の意義
IUT理論は、その複雑さから理解に多大な時間と労力を要すると言われており、数学界では、その正しさについて様々な意見が存在します。この賞の創設は、IUT理論研究への支援だけでなく、理論の理解促進、そして数学界全体の発展に大きく貢献するでしょう。今後、この賞が数学界の発展にどのような影響を与えるのか、注目が集まります。
関連団体
* IUGC(宇宙際幾何学センター):IUT innovator賞、IUT Challenger Prizeの運営・審査を行う団体です。
この賞の創設は、数学界に新たな風を吹き込むと共に、今後の数学研究の進展に大きな期待を抱かせる出来事と言えるでしょう。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会
- 住所
- 東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー
- 電話番号
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