循環共生型社会の実現に向けた金融行動の重要性とは

環境省が発表した金融宣言の意義

2023年3月13日、環境省は「グリーンな経済システムの構築に向けた金融行動に関する宣言」を発表しました。この宣言は、ESG（環境・社会・ガバナンス）金融やサステナブルファイナンスを通じて、持続可能な社会の実現を目指すものです。環境省は金融機関に対し、環境負荷の低減につながる投融資や支援を強化するよう求めています。

循環共生型社会の理念

日本の第六次環境基本計画では、環境と経済、社会の統合を図り、持続可能な経済社会を築く「循環共生型社会」の実現を目標としています。これは、環境を基盤にした社会を育むものであり、社会全体のウェルビーイングを目指すものです。

この社会を実現するためには、気候変動対策や循環経済、ネイチャーポジティブなどの政策を一体として進めることが求められます。特に、金融機関はこれらの政策を実現する上で重要な役割を果たします。

ESG金融ハイレベル・パネルの役割

今回の宣言は、ESG金融ハイレベル・パネル（第8回）の場で採択されました。このパネルは、金融・投資業界のトップと政府が協力し、ESG金融の意識と取り組みを高めるためのプラットフォームです。パネルでは、地域課題に対する解決策を経済的価値に繋げる事業への投融資や、環境スタートアップへの支援拡大が提案されています。