三景が初の海外進出、ベトナムに環境対応包材工場設立

株式会社三景が、2025年11月11日にベトナムに環境対応型の包材生産拠点を設立することを発表しました。これにより、同社は日本企業が海外へシフトする中で、環境に優しい包材の供給体制を強化し、地元市場のニーズにも的確に応えられる体制を築くことを目指します。

三景は1958年に設立した歴史ある包装資材メーカーで、創業以来、風呂敷製造をルーツとし、現在は主に不織布を中心にした包装資材の企画・製造・販売を行っています。特に近年、欧米市場において環境配慮型の包材への需要が急激に高まる中、三景はこの流れを正面から受け止め、東南アジアの中心地であるベトナムに新たな生産拠点を設けました。

新工場の名称は『Sankei Manufacturing Vietnam Co., Ltd』で、所在地はベトナムのフンイエン省にある工業団地内です。これにより、同社は日本国内で培った高品質な技術を基に、現地の資源を活用した製造体制を構築し、安定供給を実現する予定です。2026年1月にはこの工場が本格的に稼働する見込みです。

同社の取り組みの狙いは、主に三つのポイントに集約されています。一つ目は、環境配慮型の素材を利用した加工技術の高度化です。特に再生原料やバイオマス素材の特性を活かした製造方法を確立し、持続的な生産を目指します。

二つ目は、生産能力の強化です。現地での試作から量産まですばやく対応できる体制を整え、地域の需要増に即応できるようにします。

三つ目は、物流効率の最適化です。市場における需要変動に柔軟に対応し、日本とベトナムの工場間での連携を強化することにより、短納期化とコスト削減を実現します。

この新たな拠点の開設によって、三景は東南アジア全域への供給網も整備予定です。日系メーカーを中心に顧客ニーズを掘り起こし、環境対応の促進に貢献する姿勢を見せています。特に、設計段階から適切な包材の提案を行うことで、企業の環境配慮を支援する体制を整える考えです。

また、代表取締役の倉澤寛氏は、「私たちは“包む”というこだわりを持ち、お客様に満足いただけるものづくりに取り組んできた。ベトナム拠点の開設は、革新の挑戦であり、日本のものづくりの精神を継承しながら、環境問題に向けた解決策を提供していく」とコメントしています。

さらに、開所式ではベトナムの伝統文化である獅子舞が披露され、国際的な展開にふさわしい祝いの場となりました。これからの三景の状況に、持続可能な未来に向けた更なる期待が寄せられます。

三景の公式サイトや問い合わせ先も明記され、興味のある方はぜひ詳細を確認してください。持続可能性を考える現代において、三景の月日は重要な一歩となることでしょう。