住友林業、10年連続のウッドデザイン賞受賞
住友林業株式会社は、10月9日に発表された『ウッドデザイン賞2024』で、全10件の共同開発案件を含むプロジェクトで受賞を果たしました。これにより、同社は第1回の『ウッドデザイン賞2015』から10年連続受賞となります。この顕彰制度は、木の良さと価値をデザインの力によって再構築し、建築や製品、活動の優れた事例に対して評価を行うものです。
ウッドデザインとは
ウッドデザインとは、日本ウッドデザイン協会が定義する木を利用して社会課題を解決する活動です。会長を隈研吾氏が務める同協会は、業界を超えて木材の持つメリットを引き出し、持続可能な社会の実現を目指しています。住友林業は、昨年度に引き続き建築・空間分野、技術・建材分野、調査・研究分野の3部門で受賞しています。
住友林業の受賞プロジェクト
住友林業が受賞したプロジェクトの内訳は以下の通りです:
建築・空間分野
特にテレワークが普及する現代のニーズに応え、居心地の良い住宅を提案。和室を中心とした「田の字型」の間取りが特徴です。
三重県多気町に位置する宿泊施設で、自然との調和を大切にした設計。地元の木材を多用し、シンプルな外観でありながら高級感を演出しています。
技術・建材分野
木材を利用した新技術の耐火被覆材が注目されています。これにより、環境負荷の低減が期待されます。
工事のしやすさを保証する新たな梁部材は、設計の自由度を向上させる一助となります。
木材が宇宙での利用を初めて公式に認められたプロジェクトであり、宇宙業界でも注目されています。
調査・研究分野
木材を用いた心理療法の効果を検証した研究が、精神的な健康の向上に寄与することが示唆されました。
脱炭素に向けた住友林業のビジョン
住友林業は、2020年に発表した長期ビジョン「Mission TREEING 2030」に基づき、森林のCO2吸収量を増やし、木材を利用した建築の普及を通じて、持続可能な社会に向けた努力を続けています。また、木を利用することによって、長期間にわたり炭素を固定し、環境への負荷を削減する方針を打ち出しています。
まとめ
今年も受賞は、住友林業の木材活用に関する革新の象徴です。全体として、木材を使用した新技術、デザイン、研究が連携し、温暖化対策や持続可能な社会の構築に貢献しています。今後も住友林業の動向から目が離せません。