イノバセル株式会社の資金調達
イノバセル株式会社は、便失禁や尿失禁の治療を目的とする細胞治療に取り組んでおり、これにより人々の健康とQOL(生活の質)の向上を目指しています。このたび、同社はレオス・キャピタルワークスが運用する公募投資信託「ひふみクロスオーバーpro」を引受先として、約4億円の資金を調達したことを発表しました。
資金調達の詳細
本資金調達は、2025年4月30日付で実施され、イノバセルは現在、シリーズDラウンドの資金調達に取り組んでいます。この一環として、ひふみスタートアップ投資事業有限責任組合に対して約4億円分の株式を第三者割当で実施しました。この株式は「ひふみクロスオーバーpro」に組み込まれる予定です。
今回の資金調達によって、シリーズDラウンドの累計調達額は、もともと設定された最低目標である35億円を超え、更なる資金の上積みを目指して国内外の投資家との交渉を続けています。
再生医療への取り組み
調達した資金は、切迫性便失禁治療をターゲットにした再生医療製品「ICEF15」の第Ⅲ相国際共同治験を進めるために活用されます。また、米国におけるICEF15の第Ⅲ相治験開始準備や、市販品製造販売体制の構築、さらにはその他のパイプライン製品の研究開発や株式上場準備といった戦略的な取り組みの加速が期待されています。
代表取締役のコメント
イノバセルの代表取締役Co-CEO、ノビック・コーリン氏とシーガー・ジェイソン氏は、レオス・キャピタルワークスとの連携を誇りに思い、「ひふみクロスオーバーpro」を通じた投資を受けることに感謝の意を表しています。彼らは、新たな治療法を提供し、患者に希望をもたらすことがイノバセルの使命であると強調しました。
ひふみクロスオーバーproとは
「ひふみクロスオーバーpro」は、成長が期待される未上場企業や上場企業に対する投資を行うファンドです。上場企業だけでなく、未上場企業についても深く調査し、将来的に大きな成長が見込まれる企業への投資を行っています。これにより、異なる分野を組み合わせた新しい価値の創造を目指しています。
イノバセル株式会社について
イノバセル株式会社は、オーストリアのインスブルック医科大学からスピンアウトした再生医療スタートアップ企業が前身となり、2021年に日本で設立されました。現在、切迫性及び漏出性便失禁の治療を目的とした再生医療等製品の研究開発や事業化に取り組んでいます。ICEF15は、患者自身の筋芽細胞を利用した局所投与によって筋肉の再生を図り、切迫性便失禁の根本治療を目指しています。
同社は、EUにおいてICEF15の第Ⅲ相国際共同治験を行っており、過去には複数の臨床試験を成功裡に完了させています。このような多岐にわたる取り組みにより、イノバセルは革新的な再生医療の実現に向けて着実に進展しています。
イノバセル株式会社の公式ウェブサイトはこちらです。