東亜建設工業とAgileWorksの導入
動機と背景
東亜建設工業株式会社は、東京証券取引所のプライム市場に上場する総合建設会社であり、北海道から九州まで幅広く事業を展開しています。2020年から進められている業務再構築プロジェクトを踏まえ、同社はアナログ業務をデジタル化する必要がありました。これに際し、主に以下の三つの課題を抱えていたのです。
1.
アナログ業務の根強さ: 全社で依然として使われている紙ベースの申請書が多く、業務の非効率を招いていました。
2.
承認プロセスの遅延: 地方支店での稟議書が承認されるまでの期間は、長い場合で最長1ヶ月にも及んでいました。
3.
情報管理の課題: 申請書のデジタル化には、適切な閲覧権限の管理が不可欠であり、その対策が求められていました。
これらの課題を解決するために、東亜建設工業はワークフローシステム「AgileWorks」を導入しました。
AgileWorksの選定理由
AgileWorksは、建設業界において豊富な導入実績を持つことで評価されました。また、同社が使用しているリモートアクセスサービス「CACHATTO」との連携が可能である点や、組織改編が頻繁に行われる同社の特性に応じた柔軟な対応ができる点も、大きなポイントとなりました。
効果と成果
AgileWorks導入後、東亜建設工業の従業員は全国の支店や営業所で日常的にこのシステムを利用し、月に約3,000件もの申請業務を処理しています。申請業務は150種類にのぼり、これまでのアナログな慣習がデジタル化された結果、承認時間はなんと1/4に短縮されました。
ここで特に注目すべき点は、AgileWorksが人事情報管理システムと連携していることです。これにより、頻繁に行われる組織改編や配置転換に対しても、自動的に組織情報が更新されるメンテナンスフリーの仕組みが実現されました。
さらに、AgileWorksはストレージツール「Box」との連携も実現しました。文書の閲覧権限の強化が図られ、特定の機密文書については、承認後に自動的にBoxに連携し、個別の権限設定が行えることになりました。これにより、より厳密な情報管理と効率的なシステム運用が両立されました。
AgileWorksの機能と特徴
AgileWorksは、標準機能だけでなく高い拡張性も兼ね備えており、大規模組織の複雑な承認フローにも対応可能です。人事異動や組織改編に迅速に適応できる設計が施されているため、業務の流動性が求められる建設業界においては非常に有用です。最近のバージョンR3.0では「Web API」に加え、「全文検索」や「ビジネスチャット通知」などの新しい機能が追加されています。また、便利なスマホアプリの導入により、業務の効率化がさらに進められています。さらに、社内申請業務の状況を可視化する「ワークフロー統計情報の取得」機能も新たに実装されており、業務の現状把握がデジタル化されています。
結論
東亜建設工業株式会社がAgileWorksを導入した背景とその成果を通じて、同社の業務効率化の取り組みがいかに成功を収めているのかが明らかになりました。このような先進的なシステムの導入が、建設業界におけるデジタル化の波をさらに加速させることでしょう。詳細な情報は、
AgileWorksの公式サイトでご覧いただけます。