アストロスケールの新契約
2025-06-16 16:20:24

アストロスケール英国、宇宙状況把握の強化に向けて515万ポンドの契約獲得!

アストロスケール英国、国防契約を獲得



株式会社アストロスケールホールディングスの英国子会社、アストロスケール英国は、英国国防省の国防科学技術研究所(Dstl)から515万ポンドの契約を獲得した。この契約は、宇宙状況把握(SSA)能力の強化を目的とするOrpheus(オルフェウス)ミッションの一環で、宇宙における持続可能性を追求する取り組みの重要なステップとされている。

宇宙インフラへの依存とその脅威



現在、宇宙インフラへの依存度が高まる中、宇宙天候や軌道の混雑、敵対的行動といった脅威が増加している。英国のロイズ・オブ・ロンドンによる調査では、深刻な太陽嵐は最大で2.4兆ドルもの経済損失を引き起こす可能性があるとされている。また、電離層の乱れは、衛星通信やナビゲーションシステム、重要な防衛インフラに深刻な影響を与えることが懸念されている。

Orpheusミッションの目的



Orpheusミッションは、宇宙天気の理解を深め、宇宙状況把握の能力を向上させることを目的としている。アストロスケール英国は、サブコントラクターであるOpen Cosmosと協力して、迅速な宇宙データの取得を可能にするCubeSatソリューションを提供する。Open Cosmosは、2機の同一型衛星を設計・製造し、アストロスケール英国は軌道上での実績を元にこれらの衛星を運用し、編隊飛行によって重要なデータを収集する。

プロジェクトの実施



本プロジェクトは、2028年までの3年間にわたって設計、打ち上げ、運用を実施する予定だ。地政学的および環境的リスクが増大する中、オルフェウスミッションは、英国及びその同盟国の宇宙活動を保護するために重要な知見を提供することが期待されている。

ステークホルダーのコメント



アストロスケール英国社長のニック・シェーブは、この契約を「防衛分野や国家安全保障を支援する革新的なミッションの提供能力を示す重要な機会」とし、過去のミッション経験を生かして成功を収める意志を表明。また、DstlのCEOポール・ホリンズヘッド博士は「宇宙天気の変化がナビゲーションや通信に影響を与え、国際パートナーとの協力が英国の宇宙の利益を守る」と述べている。

Open CosmosのCEOラフェル・ジョルダは、「アストロスケール英国との協力を嬉しく思い、我々の衛星ソリューションが宇宙インフラを守るための重要なデータを提供できる」とコメント。

アストロスケールの取り組み



アストロスケールは、持続可能な宇宙環境の実現に向けて、軌道上でのサービスを行っている企業である。具体的には、衛星の寿命延長、故障機の観測・点検、運用終了時のデブリ化防止、既存デブリの除去などを手掛けている。特に、2021年以降のELSA-dやADRAS-Jミッションでは、軌道上での技術実証が進み、そのリーダーシップが確立されつつある。日本を本社とし、英国や米国、フランス、イスラエルと国際的に展開している。アストロスケールのウェブサイトも活用し、より多くの情報を得ることができる。

アストロスケール公式ウェブサイト

まとめ



アストロスケール英国が獲得したこの新たな契約は、宇宙状況把握能力を強化するための重要な一歩であり、持続可能な宇宙環境実現のための取り組みをさらに加速させることが期待されている。これからの展開に注目したい。


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会社情報

会社名
株式会社アストロスケールホールディングス
住所
東京都墨田区錦糸4-17-1ヒューリック錦糸町コラボツリー
電話番号

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