足利銀行の「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」で実施する新資金調達の狙いとは

足利銀行の資金調達がもたらす未来への影響

株式会社ムゲンエステートが足利銀行の提供する「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」を利用し、400百万円の資金調達を行ったことが発表されました。この調達資金は、主に中古不動産の買取再販事業に充当される予定です。

ポジティブ・インパクト・ファイナンスとは？

このファイナンス商品は、国際的な金融原則に基づいて企業の活動がもたらす環境や社会、経済への影響を包括的に評価するものです。企業はインパクト評価を行い、肯定的な影響の増加とネガティブな影響の低減を目指した取り組みを行います。また、これらの取り組みには具体的な目標（KPI）が設定され、継続的なモニタリングがなされることで、持続可能なビジネスモデルへのシフトが促進されます。

ムゲンエステートの取り組み

ムゲンエステートの買取再販事業は、中古不動産の再生と流通を通じた環境に優しいビジネスモデルです。企業は資源の有効活用を図ることで、持続可能な社会の実現に寄与できると認識しています。

さらに、同社はサステナビリティ経営の一環として、TCFD（気候関連財務情報開示タスクフォース）に基づく情報開示を進め、人材戦略を経営戦略と連動させる取り組みを行っています。これらは全て、環境や社会問題の解決に向けた貢献の一環であり、企業の社会的責任の一部と見なされています。

資金の用途と融資概要

今回の資金調達に関する具体的な内容は、以下の通りです：

- 契約締結日：2025年8月29日
- 融資金額：400百万円
- 融資期間：3年
- 資金用途：運転資金

この資金はすべて買取再販事業の関連資金として使用される予定です。

第三者意見の取得と透明性の確保

本ファイナンスにおけるインパクト評価とそのモニタリングは、足利銀行が実施しますが、客観性を担保するために株式会社日本格付研究所（JCR）からも第三者意見が取得されています。また、このファイナンス制度のフレームワークが国連環境計画・金融イニシアティブ（UNEP FI）の掲げる「ポジティブ・インパクト金融原則」に適合していることも確認されています。