新たな薬局業務の未来へ
三菱電機デジタルイノベーション株式会社は、2027年の春に保険薬局向けの革新的な業務支援サービスを提供開始する予定です。この新サービスは、レセプトコンピュータ(レセコン)と電子薬歴を統合し、AIエージェント「AnI-Bot(エニボット)」が薬局の業務をサポートするものです。さらに、これにより薬局の現場業務と本部業務の一体的なサポートが実現します。
新サービスの背景
少子高齢化が進む中、薬剤師には地域の健康管理の中核を担う役割が求められています。しかしながら、薬剤師は日々の業務で処方内容の確認や、薬歴の作成など正確性が求められるタスクをこなさなければならず、複数のシステムを使う必要があります。この結果、患者様とのコミュニケーションに多くの時間を費やすことが難しい状況に置かれています。
そこで、三菱電機は40年以上の経験を活かし、こうした課題の解決に取り組んでいきました。2026年には次世代コミュニケーションサービス「AnyCOMPASS」シリーズの第一弾として、クラウド版電子薬歴をリリースしています。また、2025年には、AIアシスタント機能も導入し、薬局業務の効率化を支援する仕組みを提供してきました。
オールインワンプラットフォームの詳細
今回発表された新サービスは、レセコン、電子薬歴、本部機能を共通基盤で統合管理します。これにより、情報の転記や同期の負担が軽減され、薬剤師が本来業務に集中できる環境を整えます。AIエージェントの「AnI-Bot」は、業務フローに沿って自律的に薬局業務をサポートし、加算確認や疑義照会ポイントの整理、さらには薬歴ドラフトの作成まで手掛けます。
例えば、薬歴作成のサポートでは、AIが患者との会話から重要なポイントを抽出し、自動的にドラフトを作成します。この機能により、処方箋1枚あたりの作業時間が約5分から1分に短縮された事例もあり、薬剤師がより患者と向き合う時間を確保できるようになることが期待されています。
経営支援機能
本サービスには本部向けの経営分析機能も備わっており、自然言語での質問に応じて必要なデータの把握や分析が可能です。複雑な経営データをわかりやすく可視化し、店舗ごとの売上や業務量の分析を通じて経営判断の質を向上させる手助けをします。
2027年春の提供開始に向けた展望
この新サービスは2027年春に提供が開始される予定ですが、それに先駆けて、2026年に行われる複数のイベントでプロトタイプが公開されることになっています。その中には、日本薬剤師会学術大会や次世代薬局EXPO、さらには日本薬局学会学術総会が含まれており、多くの業界関係者に向けてその機能が披露されます。
新たな薬局業務の未来が多くの期待を寄せられています。少子高齢化が進む中で、地域健康管理の中核を担う薬剤師と患者様との関係がより良いものになるよう、三菱電機はさらなる革新を続けていきます。