デジタルヒューマンが観光をサポート!
実証実験の概要
経済産業省 中部経済産業局が中心となり、ホテル業界やIT企業と協力してデジタルヒューマンを活用した観光コンシェルジュの実証実験を開催します。この実験は2025年1月23日から25日、さらに1月31日から2月1日までの合計5日間にわたって行われ、名古屋マリオットアソシアホテルがその舞台となります。
このプロジェクトは、中部地域の文化や伝統工芸品を訪日外国人に紹介し、地域滞在型消費を促進することが目的です。中部地域は豊かな観光資源を持ちながら、訪日外国人観光客が多く通過する「ゴールデンルート」としての位置づけが強いため、立ち寄り観光を促し地域への滞在を深める狙いがあります。
デジタルヒューマンによる観光コンシェルジュ
今回の実証では、デジタルヒューマンが観光案内を実施します。NTTと東映の協力により開発されたデジタルヒューマンは、音声合成技術やAI技術を組み合わせ、人間のような自然な対話が可能です。 訪日外国人旅行者と直接対話を交わし、彼らの好みに合わせた観光スポットを提案することで、個別化された旅行体験を提供します。
訪問者はQRコードを通じて提案内容を保存したり、スケジュールを持ち帰ることができるため、満足度の高いサービスが期待されます。これにより、365日、24時間いつでも英語での案内が可能となり、グローバルな旅行者にも対応できるようになります。
ARグラスを活用した新しい観光体験
さらに、NTTコノキューが開発したスマホ接続型ARグラスを用いることで、ホテルに滞在するお客様には新たな体験も提供されます。AR技術を活用した観光ガイドソリューションにより、訪問者は周囲の観光スポットや伝統工芸品をARで体感することができ、実際に目で見るだけでなく、体験的な理解を深めることが可能です。
このように、デジタルツールを活用することで、観光客は中部地域の魅力をより一層感じることができ、地域経済への寄与も期待されます。
各社の役割と今後の展望
本実証実験に関与する企業は、名古屋マリオットアソシアホテルをフィールドとしたプロジェクトです。経済産業省は全体の計画を立案し、株式会社ジェイアール東海ホテルズが実施場を提供します。NTTコミュニケーションズが実証の運営、NTTコノキューはデジタルヒューマンとARグラスの構築の役目を担います。日本交通公社も実証運営に貢献し、サポートを行います。
実証実験で得た知見をもとに、今後もこのデジタルプロモーションツールを活用し、訪日外国人の交流人口増加を目指します。中部地域の観光資源がいかに活用され、どのように地域経済を潤していくのか、期待がかかるプロジェクトです。