iXgene、ゲノム編集技術で脳腫瘍治療を目指し6億円の資金調達を実施

iXgene、6億円の資金調達で脳腫瘍治療を加速

株式会社iXgeneは、東京都新宿区に本社を構えるバイオベンチャーであり、慶應義塾大学医学部の脳神経外科からスピンアウトした企業でもあります。2020年1月に設立されたiXgeneは、ゲノム編集技術によるiPS細胞を活用した難治性脳疾患の治療法開発に取り組んでいます。そして今、同社は総額6億円のシリーズAファイナンスを実施し、この資金をもとにさらなる研究開発を進めることになります。

高まる治療技術への期待

iXgeneが開発している治療法は、特に悪性脳腫瘍に対して新たな希望を提供するものです。昨今、従来の治療法では効果が見られない多くの患者が存在する中、ゲノム編集されたiPS細胞由来の神経幹細胞を用いることで、これまで解決できなかった治療法を提供できる可能性があるといわれています。

今回の増資では、慶應義塾大学はリード投資家として参加し、東京大学協創プラットフォーム開発、MSFキャピタルパートナーズ、グリーンコアなどが協力しています。これにより、iXgeneは資金面だけでなく、経営面や事業支援においても新たな手助けを得ることになるのです。

代表の情熱と目指すもの

iXgeneの代表取締役である古川俊治氏は、「私たちは未だ確立されていない難治性疾患の治療法を探求し、そのためにプラットフォーム技術を開発しています」とその意義を語ります。特に脳腫瘍に対する新たな抗がん治療法の開発と、外傷性脳損傷や脳梗塞に対する再生医療の実現を目指しています。

未来への道筋

今回の資金調達を通じて、iXgeneは数年後の企業治験開始に向けた準備を一層加速させることが期待されています。また、治療法を早期に患者に届けるための全力を尽くす意向も示しています。医療の現場では特に急募される新しい治療法への期待が高まっている中、iXgeneの取り組みがその期待に応えることができるか注目が集まります。