大学生の居場所の意義
2022-03-18 13:36:15
コロナ禍の大学生活調査から見えた「サードプレイス」の重要性
コロナ禍の大学生と「サードプレイス」の重要性
新型コロナウイルスの影響を受け、大学生の生活は大きく変わりました。特に、2020年や2021年に大学に入学した学生は、コロナ禍という特殊な環境の中で大学生活を送っており、これに伴い彼らの心理状態も変化しています。最近行われた調査によると、全学年の学生が抱えるストレスは似通っており、生活や自己満足度に関する満足度も同じ水準であることが示唆されました。
学生の心理状態と満足度
調査では、現状の生活に対する満足度や自己満足度、生きづらさの感覚について質問が行われました。結果として、各学年の学生たちの80%前後が自身の生活に対して高い満足度を感じていることが示されました。また、生きづらさを感じる頻度にも大きな差は見られず、全体的に心理的なストレスは広く分散している実態が浮かび上がりました。これらの結果は、学年の違いが満足度に影響を与えないことを示しており、コロナ禍が大学生全体に共通の課題をもたらしている可能性を示しています。
サードプレイスが持つ可能性
「サードプレイス」とは、家や学校以外の居場所を指し、学生たちがそこで友人や他人と交流することで得られる心の安定を指します。調査によれば、サードプレイスを持つ学生は、将来への期待感や自分自身への満足感が高いことが判明しました。逆に、こうした居場所がない学生は全体平均で1.4個の居場所しか持たず、約3割は居場所がないと答えています。これにより、コロナ禍が「サードプレイス」を見つけるチャンスを減少させていることも考えられます。
前向きなアプローチ
現在、多くの大学でオンラインイベントやセミナーが開催されていますが、大学生自身が居場所を見つける努力も重要です。ボランティア活動やインターンシップなど、学外での経験も大切なサードプレイスとなり得ます。また、調査の結果から、学生がこれらの居場所を持つことが心理的健康を支えるために不可欠であることも明らかになりました。
調査の背景
この調査は、2021年12中旬に行われ、479名の大学生からの回答をもとに分析されました。結果的に、コロナ禍が大学生に特有のストレスを与えているわけではなく、彼らは新しい環境に適応しながら前向きに取り組もうとしている姿が浮かび上がりました。サードプレイスの存在が、将来の災害時にも大学生の心理的健康を支える支援制度の構築のきっかけになると期待されています。
参加者のコメント
調査に参加した学生インターンたちは、特に将来への不安の強さを実感しており、こうした不安が暗黒期に繋がっていることを感じていました。また、彼らの経験から「自分の居場所」が持つ重要性が再確認され、居場所を求める活動がなぜ重要であるのかを理解するきっかけとなりました。
まとめ
大学生にとって、サードプレイスの存在は生活の質を向上させ、精神的な安定をもたらす重要な要素であると考えられます。コロナ禍を通じて、新たな居場所を見つけることが、これからの大学生活においてますます重要になっていくことでしょう。
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