能登半島地震の復興に向けた羽毛布団リサイクルプロジェクトのご紹介

能登半島地震と羽毛布団のリサイクル

2023年10月、能登半島で発生した地震により、多くの住宅が被害を受けました。この地域の復興活動として、不要な羽毛布団を寄付するプロジェクトが始まりました。これは、家の中で使わなくなった羽毛布団をリサイクルし、その収益を復興支援に活かす取り組みです。

羽毛の重要性と現状

日本国内では毎年320万枚の羽毛布団が販売されていますが、寿命が尽きた羽毛布団は粗大ゴミとして多くが廃棄されています。実に、東京都23区内では2012年度の79.9万枚から2022年度には97.7万枚まで増加しており、その中には多くの羽毛布団も含まれていると考えられます。特に少子化や家の間取りの変化に伴い、処分したい羽毛布団も増えており、私たちの「もったいない」という意識が重要です。

寝具への意識とリサイクル

数十年前は、綿布団が一般的でしたが、低価格の羽毛布団が普及したことで、使い捨ての傾向が強まりました。近年では高齢者から親の羽毛布団を処分してほしいという相談も増えています。こうした背景から、余剰な羽毛布団を誰かのためにリサイクルし、有効活用することが求められています。

具体的なリサイクルの流れ

プロジェクトでは回収した羽毛布団を、Green Down Projectを通じて解体・洗浄し、新たな羽毛製品に生まれ変わらせます。また、この取り組みの一部は障がい者施設で行われており、地域内の雇用創出にも寄与しています。この羽毛リサイクルは、自然環境に優しい取り組みであると同時に、社会貢献にも繋がるのです。

地震による被害の実態

地震発生当日は奥能登に多くの帰省客が訪れていましたが、突然の自然災害により家屋が倒壊し、避難生活を余儀なくされている方も多数います。私たちは、被害の大きかった地域の方々と連携し、復旧支援や給水支援を行っています。

羽毛リサイクルの意義

震災により全壊・半壊した住宅はおよそ5万5000棟に達し、その中には羽毛布団も含まれています。この羽毛リサイクルを通じ、復興活動への資金を得るとともに、環境保護にも寄与していきたいと考えています。さらに、再生によって得られた資金は和倉温泉観光協会へ義捐金として寄付し、地域全体の復興支援に貢献します。