里山の魅力を再発見する旅「くりこま森活っ!」
2024年11月21日と22日の二日間、宮城県で開催されたモニターツアー「くりこま森活っ!」は、持続可能な里山のための森林整備をテーマにした特別なプログラムでした。主催は株式会社UPDATERと株式会社KURIMOKUで、協力にはNPO法人エコラ倶楽部が名を連ねています。
モニターツアー開催の背景
近年、急激な地球環境の変化や林業の後継者不足により山が荒れ、土砂災害や山の保水力の低下が懸念されています。UPDATERは、2019年から栗原市で森林整備活動を行い、参加者に木の重要性を知ってもらいながら森林関係人口の拡大を目指しています。今回のツアーもその一環で、首都圏の20代から40代の男女6名を招待しました。
ツアーの内容と体験
初日:製材所見学と森林整備
ツアーはくりこま高原駅での集合から始まりました。最初に参加者は株式会社KURIMOKUの製材所を見学。ここでは、木材の防虫効果を高める燻煙技術が施されており、参加者はその香りに感動しつつ、木材の生涯を学ぶ貴重な経験をしました。
その後、実際の森林へ足を運び、枝打ちや除伐の作業を体験しました。参加者の一人は「自分の手で森を守る実感があり、環境へ寄与しているという感覚が素晴らしかった」と語りました。これにより、森林整備の重要性を理解する良い機会となりました。
二日目:地域文化の体験
ツアー二日目には、参加者が二つのアクティビティに分かれて行動しました。一方の班は地元の只見工業所での畳作りを体験。自分好みの畳を制作しながら、地域に密着した工芸の歴史や文化を感じることができました。
もう一方の班は伊豆沼レンコンの収穫体験をしました。泥にまみれながらも楽しい収穫は、地元の農家との交流も促し、収穫したレンコンをその場で味わうことに参加者は感激しました。
ツアー参加者の感想
参加者からは多くの感想が寄せられています。「日本の森の現状を知る良い機会でした。地元の人との交流が特に心に残りました」といった声から、「製材所の見学で学んだことを実際の作業で体験できたことが面白かった」との声もあります。これらのフィードバックは、主催者側にとっても次回の企画に活かす貴重な意見となりました。
今後の展望
UPDATERは、今回の経験を踏まえ、2025年度にはより多くの人々に参加してもらえるような森林整備をテーマにした旅行プランの実施を検討しています。このような活動を通じて、地域の魅力を再発見し、持続可能な森林の保全に貢献することが目的です。
結論
「くりこま森活っ!」は、単なる観光ツアーではなく、参加者が里山の重要性を理解し、実際に体験することで、地域と森林保全に対する思いを深めるきっかけとなる貴重なイベントでした。次回の開催が待たれるところです。