TOKYO嚢物展:江戸の粋
2023-01-19 14:00:01

伝統と革新が融合!「TOKYO嚢物展」で江戸の粋を体感

伝統と現代が織りなす、新たなバッグの世界「TOKYO嚢物展」



2023年1月27日(金)と28日(土)、銀座伊東屋B1 Inspiration Hallにて、「TOKYO嚢物展」が開催されました。これは、東日本バッグ工業組合が推進するデジタルブランディングプロジェクトの集大成として企画された展覧会です。

江戸の息吹を今に伝える、貴重なアーカイブ

本展では、同組合が所蔵する江戸時代中期から明治時代初期にかけて作られた10点の貴重な袋物が展示されました。化粧袋、煙草入れ、小銭入れなど、当時の日常生活を垣間見ることができる品々です。これらの展示は、日本の伝統的なバッグ文化の歴史と職人の技の高さを改めて認識させるものでした。

現代クリエイターが紡ぎ出す、未来への展望

対照的に展示されたのは、クリエイティブディレクター・デザイナーの寺内ユミ氏による5点の現代的なバッグです。寺内氏は、江戸〜明治期の袋物からインスピレーションを受け、「月」をテーマに、満ち欠けをモチーフにしたデザインを創作。熟練の職人の技術によって、繊細で美しいバッグが完成しました。過去と未来の技術と感性の融合が、来場者の心を掴みました。

デジタル技術を活用した、未来への架け橋

本プロジェクトでは、デジタル技術の活用も積極的に行われています。会場では、プロジェクトのブランドロゴを表紙にしたコンセプトブックの展示や、バッグづくりの様子を映したコンセプトムービーの上映も行われ、来場者は江戸時代から続くバッグづくりの伝統と、現代のデジタル技術が融合した取り組みを肌で感じることができました。

さらに、展覧会の模様は3Dカメラで撮影され、デジタルアーカイブとしてオンラインミュージアムに公開される予定です。これは、伝統的な技術と文化をデジタル技術によって未来へ継承していく、画期的な試みと言えるでしょう。

関係者へのインタビュー

展覧会期間中は、寺内ユミ氏と展覧会ディレクターの新谷誠氏が会場に在廊し、来場者と交流しました。寺内氏は、「江戸時代の職人たちの技術と精神に敬意を表しながら、現代的な感性を加えることで、新しい価値を生み出したい」と語りました。一方、新谷氏は、「本プロジェクトを通して、日本の伝統的なものづくりを世界に発信し、業界全体の活性化に貢献したい」と抱負を述べています。

東日本バッグ工業組合の取り組み

東日本バッグ工業組合は、博報堂と連携し、「業界全体のブランディング化」と「デジタル技術を用いた情報発信力の強化」を柱に、東京のものづくりを支えるバッグ業界の活性化に取り組んでいます。東京都の中小企業新戦略支援事業の支援も受けており、その活動は、地域経済の活性化にも貢献しています。

組合の理事長、松村由美氏

理事長の松村由美氏は、有限会社清川商店の代表取締役を務める傍ら、2020年から東日本バッグ工業組合理事長として活躍しています。若手職人を積極的に起用し、オリジナルブランド「azzuni」を立ち上げるなど、業界の活性化に尽力されています。松村氏のリーダーシップの下、組合は伝統を守りながら、積極的に新しい取り組みに挑戦することで、未来への道を切り開こうとしています。

まとめ

「TOKYO嚢物展」は、単なるバッグの展示会ではありません。江戸の伝統と現代の革新が融合し、未来への可能性を感じさせる、貴重な体験の場でした。デジタル技術を活用した新たな取り組みは、伝統産業の活性化における一つのモデルケースとして、注目を集めるでしょう。

会社情報

会社名
東日本バッグ工業組合
住所
東京都台東区柳橋2-16-14バッグ会館2階
電話番号
03-3851-5278

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