次世代登山者を支援する「登山ユース応援プロジェクト」
2023年12月17日、株式会社山と溪谷社が主宰する「登山ユース応援プロジェクト」により、大学生向けの交流会が開催されました。このプロジェクトは、次世代の登山者に技術や交流の場を提供し、登山活動の支援を目指しています。イベントには、関東圏の大学山岳部やワンダーフォーゲル部から参加した9団体、総勢30名が集まり、さまざまな活動や悩みを共有するための貴重な機会となりました。
イベントの内容
交流会は二部構成で行われました。第一部では、大学山岳部出身のライター・谷山宏典氏がファシリテーターを務め、各部の取り組みを「YES/NOクイズ」を通じて紹介しました。参加者たちは、部活動におけるユニークなルールや伝統を交えながら(ユーモアを交えて)笑い合いましたが、一方で、新入部員の勧誘方法や部活動と学業・アルバイトの両立、登山技術や知識の継承に関する深刻な課題も自然に話題に上りました。こうした発言がきっかけとなり、参加者たちは活発に情報を交換し、各部の工夫や実情を知ることができました。
軽食を交えた交流会
第二部では軽食を楽しみながらの交流が行われ、参加者同士の距離が一層縮まりました。大学や活動エリア、登山スタイルに違いがあったものの、山という共通の話題を持つことで打ち解けやすく、和気あいあいとした雰囲気の中で会話が進みました。交流の中では、合同トレーニングや合同合宿の実施について具体的な検討が生まれた団体もあり、参加者たちは「SNSでは得られないリアルなつながりを感じられた」と好評でした。実際、来年の新入生勧誘活動に役立てたいという意見も飛び出しました。
参加団体の一覧
本交流会には、以下の大学のワンダーフォーゲル部および山岳部から参加がありました:
- - 関東学院大学ワンダーフォーゲル部
- - 中央大学ワンダーフォーゲル部
- - 東京都立大学ワンダーフォーゲル部
- - 獨協大学ワンダーフォーゲル部
- - 武蔵野美術大学ワンダーフォーゲル部
- - 明治大学ワンダーフォーゲル部
- - 横浜国立大学ワンダーフォーゲル部
- - 立教大学山岳部
- - 早稲田大学登歩の会
プロジェクトの将来への期待
「登山ユース応援プロジェクト」は、2025年から本格的に活動を開始し、登山文化の継承と若い世代の活動支援を目指しています。現在、大学の36団体に月刊誌『山と溪谷』を提供し、将来的には未就学児から高校生まで幅広い年齢層に自然や登山の体験を提供し、山や自然に親しむ機会を創出することを目指しています。
株式会社山と溪谷社は1930年に創業し、『山と溪谷』を中心とした検討を重ね、アウトドアや自然に関するファミリー的な親睦を深めるためのメディア事業を展開しています。今後も、登山やアウトドアに熱心な企業や自治体と協力しながら地域の活性化を図るソリューション事業にも取り組むことで、山の文化と自然を次世代に引き継ぐ役割を果たしていきます。