静岡県民の住宅意識調査、寝室の分離がニーズに

静岡県内の住宅意識調査が示す新しい住まいのトレンド

株式会社橋本組は、静岡県内に住む20代から60代の男女500人を対象に行った住宅意識調査の結果を発表しました。この調査は、居住環境に関する意識や、建設業者選びの要因、デザインの嗜好、さらには年代別・性別の意識を深く理解することを目的としています。

調査の概要

調査は2024年11月5日から11月6日に実施され、ネットを通じて無作為に選ばれた500人を対象に行われました。結果として、住宅選びに関して「信頼・安心」が最も重要な要素であることが明らかになりました。

信頼と安心が最優先

調査によると、男性の58.4％と女性の66.8％が、住宅選びの際に最も重視するのは「信頼・安心」であると答えました。これは、最近の自然災害や不正施工の報道が影響していると考えられ、消費者は施工業者の信頼性や施工の透明性、品質管理を重視する傾向にあることを示しています。

デザインの自由度の重要性

また、デザインに関する自由度にも強い関心が寄せられていました。男性の35.3％、女性の47.7％が「デザインの自由さ」を重視し、特に女性のリクエストが高い結果となっています。このことから、住宅内で自分の個性を反映させたいというニーズが増加していることが見受けられます。

夫婦の寝室に関する新たなトレンド

興味深いことに、「寝室は別」が男女共に関心を集めています。調査では、男性の7.7％に対し、女性は18.9％が別寝室を希望する結果となりました。在宅ワークの増加により、プライバシーを守りながら快適な共用空間を持つことを望む声が高まっています。

高齢者向けの住宅需要の高まり

また、全世代において高齢者向けバリアフリー設計が求められており、40代以降ではライフステージに応じたリフォームや住み替えに対する関心が増加していることも分かりました。特に女性は、自分たちの老後を見据えた住まいの確保に重きが置かれています。

収入源の観点から見た住宅ニーズ

65歳以上の人々が住まいに求める条件は「年金」だけではなく、働き続ける選択をしていることも多いです。これにより、社会とのつながりや健康の維持、自己実現といった要素が関連しています。一方、若い世代では、将来に向けた貯蓄意識が強く、資産運用の知識が必要とされる現況も浮かび上がっています。

結論

この調査を通じて、静岡県内の住宅選びにおけるニーズは多様であり、特に「信頼・安心」と「デザインの自由さ」の重要性が際立っています。今後の住宅設計や提案においては、これらの要素をしっかりと反映させることが求められるでしょう。また、パーソナルスペースの重要性が増していることから、将来的には「距離感をデザインする住宅」が求められるようになるかもしれません。これらの知見は、今後の住宅業界に大きな影響を与えることが期待されます。