IJTTと藻場再生
2025-07-31 10:55:06

IJTTと横浜国立大学が藻場再生の共同実証研究を開始

IJTTと横浜国立大学が共同で藻場再生の実証研究を開始



最近、株式会社IJTT(神奈川県横浜市)と横浜国立大学が、藻場の再生に向けた共同実証研究を開始しました。この取り組みは、企業版ふるさと納税を利用した「神奈川県まち・ひと・しごと創生基金科学技術政策大綱推進事業」の一環として実施されています。研究の目的は、海藻類の現場培養実験を通じて、藻場再生技術の効果を検証することです。

藻場の重要性と現状


神奈川県は東京湾と相模灘に面しており、その海岸線は約431kmに及んでいます。しかし近年、海水温の上昇や藻食生物の過剰増加、海水の貧栄養化などが影響し、藻場が衰退しています。この『磯焼け』は、水産生物の生息地や子魚の育成場所として重要な役割を担う藻場の消失を招いています。藻場はまた、二酸化炭素を吸収・貯留する機能があり、再生が強く求められています。

共同実証研究の内容


この実証研究では、「失われた藻場を再生できるか?」という問いに対して、科学的検証が行われます。具体的には、相模湾の環境を詳細に調査し、藻場の再生に適した手法を模索する予定です。これには食害防除手法の検討、植物由来の新素材の活用、さらには早熟カジメとアカモクの成長効果を実際に海で実験するという手順が含まれます。特に、IJTTが年間約8万トンの鋳物砂を提供し、その利用が期待されます。

IJTTの取り組み


IJTTは鋳造や鍛造、エンジン製造の分野で長い歴史を持つ企業です。環境に配慮した資源の循環を図るため、これまでも藻場再生への寄付や支援を行ってきました。今回は新たに環境技術に特化した活用方法の開発にも取り組み、社会実装後の港湾資材としての利用を視野に入れています。また、藻場での栄養塩の溶出分析にも関与し、精密なデータ収集に努めます。

未来の展望


実証研究を通じて、藻場再生技術を社会に実装することが期待されています。特に、相模湾での成功事例を他地域に展開し、持続可能な海洋環境の実現に寄与することが目標とされています。また、IJTTは脱炭素社会に向けた貢献として、ブルーカーボンクレジットの創出にも積極的に取り組む方針です。

まとめ


この共同研究は、地域の海洋環境再生にとって重要な取り組みです。IJTTと横浜国立大学の連携により、藻場再生を支える革新的な技術が開発されることが期待されており、今後の成果が注目されています。


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会社情報

会社名
株式会社IJTT
住所
神奈川県横浜市神奈川区金港町1番地7横浜ダイヤビルディング18階
電話番号
045-777-5560

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