廃食油活用プロジェクト
2024-10-17 22:11:55

ニッポンハム、セコマ、エア・ウォーターが進める廃食油活用のバイオディーゼルプロジェクト

日本の食品業界において、サステナビリティはもはや避けて通れないテーマとなっています。近年、環境問題や資源の枯渇が重要視される中、企業の社会的責任(CSR)が問われる時代に突入しました。そんな中で、ニッポンハムグループ、セコマ、エア・ウォーターという三つの企業が共同で新たな取り組みを始めました。この取り組みは、店内調理から発生する廃食油を有効利用し、CO₂の排出を削減することを目指しています。

このプロジェクトは、2024年10月から本格的に運用される予定です。具体的には、セコマが運営するコンビニエンスストア「セイコーマート」で、店内調理部門「HOT CHEF」からの廃食油を回収し、株式会社白老油脂(セコマグループ)がこの廃食油をバイオディーゼル燃料に精製します。その後、エア・ウォーター・ライフソリューション株式会社がこのバイオディーゼルを重油に10%混合したB10重油を製造し、日本ハム惣菜株式会社の北海道工場のボイラー燃料として使用します。

この循環型の取り組みでは、従来の重油ボイラーの年間使用量96,000ℓのうち、およそ1/4をB10重油で置き換える計画です。これにより、年間約6.5トンのCO₂削減が見込まれています。バイオディーゼル燃料の利用は、再生可能エネルギー資源の利用促進にもつながり、持続可能な社会の実現に大きく寄与するでしょう。

さらに、ニッポンハムグループは2030年度までに化石燃料由来のCO₂排出量を、2013年度比で46%削減するという目標を設定しています。このような具体的かつ実践的な施策を推進することで、地域企業との連携を深め、持続可能な未来を築いていく方針です。

バイオディーゼル燃料の利用は、単に燃料を変えるだけの取り組みではなく、廃棄物として捨てられるはずだったものを再利用することで、廃棄物の削減にも繋がります。また、このような活動は地域の雇用を生み出し、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。

こういった新たな取り組みは、SDGsの目標とも合致しており、企業の意識を高めつつ、社会全体で環境問題に取り組む姿勢を強めることが期待されます。ニッポンハムグループ、セコマ、エア・ウォーターの三社が力を合わせることで、地球環境への負担を軽減し、次世代により良い環境を残すための一歩を踏み出しました。

今後、この取り組みを通じてどのような成果が出るか、企業の具体的な活動も含めて注目が集まります。廃食油を活用したバイオディーゼルの普及が進むことで、より多くの企業や地域が同様の取り組みを行うことを期待しています。


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会社情報

会社名
エア・ウォーター株式会社
住所
大阪府大阪市中央区南船場2-12-8
電話番号
06-6252-5411

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