兼松の新たな出資先、TOWINGの魅力
兼松株式会社は、持続可能な食料のサプライチェーン構築に向け、株式会社TOWINGに出資すると発表しました。これにより、兼松はローカル及び海外市場での展開を加速し、持続可能な農業の技術革新を支持する意向を示しています。
TOWINGは、日本発のグリーン&アグリテック企業であり、その主力商品は高機能バイオ炭「宙炭」です。「宙炭」は、土壌改良をサポートする優れた特性を持っており、農業分野における環境保護と効率的な資源利用を促進することが期待されています。TOWINGは、この技術を駆使して社会的な課題を解消するためのビジネスモデルを構築し、カーボンクレジットという新たな収益機会も探求しています。
兼松とTOWINGの協力
2024年からの3カ年中期経営計画「integration 1.0」では、「農業・食品GX」を注力分野として定め、その戦略実行のためにTOWINGとの連携を強化しています。なお、両社は2024年7月に連携協定を締結し、米国やブラジル、さらには東南アジアをターゲットとした共同プロジェクトを立ち上げました。
このプロジェクトでは、農業における「宙炭」の応用がもたらす成果を科学的に評価することに快く取り組んでいます。具体的には、食料の収穫量や品質の向上、加えて農地の炭素貯留能力の改善を目指しています。また、これに並行して、生物多様性を保全するためのリジェネラティブ農業(環境再生型農業)にも積極的にアプローチします。
「宙炭」の特長と影響
「宙炭」はTOWING独自のバイオ炭技術を駆使して開発され、農業における様々な利点を具現化しています。一般的なバイオ炭の良さ—例えば、温室効果ガスの削減や地域のバイオマス資源の有効利用—に加え、「宙炭」は土壌健康の向上、化学肥料の使用量削減といったエコロジカルな効果をもたらします。これにより、持続可能な農業実現への道が開かれるのです。
独自の技術で工夫された「宙炭」の中性に近いpH値は、作物の健全な成育を促進し、施用量の調整によって作物生産のリスクを減少させます。 これは、農家にとって非常に重要な要素です。
今後の展望と持続可能な農業
将来的には、「宙炭」を基盤にしたカーボンインセットの仕組みを活用して、国内外のサプライチェーン全体で温室効果ガスの削減に寄与する試みを推進します。すでに国内外での実証実験が進行中であり、その結果が待たれるところです。
兼松の出資を契機に、TOWINGは持続可能な食料生産と調達の新たな形を模索しており、これは私たちの環境と食糧問題の解決に向けた大きな一歩となるでしょう。今後もこのダイナミックな取り組みの進展に目が離せません。
会社情報
株式会社TOWINGは、2020年の設立以来、愛知県名古屋市に拠点を置き、高機能バイオ炭「宙炭」の製造・販売を中心に、農地散布向けや苗用培土の導入支援を行っています。また、カーボンクレジットの代理取得・販売など、環境に配慮したビジネスを展開しています。
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