グローバルなECソリューションを展開するQuickCEPが、中国市場においてGoogleとビジネス提携を結ぶことを発表しました。この動きは、2025年を目指して実施される予定で、同社は日本市場にも目を向けています。日本におけるEC事業者にとっても、この提携は非常に重要な意義を持つと言えます。
提携の背景と課題
AI技術の商用化が進む中、中国のDTCブランドは様々な課題に直面しています。これには、サイト訪問者のコンバージョン率(CVR)の低さ、カスタマーサポートにかかる負担、多言語・多チャネル対応の遅れが含まれます。QuickCEPは、「AI × トラフィック基盤」を用いて、これらの問題を解決しようとしています。
QuickCEP AIエージェントの機能
QuickCEPが提供するAIエージェントには、以下のような主な機能があります。
- - 販売チャットボット:隠れた営業マンとして、CVRを最大30%改善する効果があります。
- - クロスカテゴリー推薦:購入履歴に基づいて関連商品を自動で提案します。
- - 全チャネル・多言語サポート:問い合わせの80%をAIが処理し、英語、ドイツ語、フランス語、日本語など、世界100か国以上をカバーします。
- - マーケティング自動化:リターゲティングを通じてCTRを35%改善し、カゴ落ち復帰率が27%を超える実績があります。
これらの機能により、QuickCEPは顧客データベース(CDP)までをオールインワンで提供します。
実績
QuickCEPはすでに国外市場での成功を収めています。たとえば、アパレルブランドのCIDERではCVRが15%から22%に向上し、電動スクーターブランドのLevyでは顧客応答時間が2時間から45秒に短縮されました。また、カスタマーサポートの工数を30%削減し、顧客満足度も96%と業界平均の72%を大きく上回っています。
越境ECブランドの日本市場進出の支援
今回の提携によって、QuickCEPは中国を中心とする越境ECブランドが日本市場に進出するための支援を強化します。海外で急成長中のDTCブランドが日本市場に関心を持つ中、QuickCEPは、Googleの広告ネットワークを最大限に活用し、これらのブランドを支援するためのさまざまなサービスを提供します。
具体的な支援内容
- - 日本のカスタマーサポートに精通したスタッフによる伴走支援
- - 地元市場に適したローカライズサービスの提供
- - 提携企業との協業による販売促進と顧客獲得のサポート
これにより、多言語対応や販売促進、パーソナライズ体験の提供がよりスムーズに行えるようになります。
日本市場での導入事例
QuickCEPはすでに多くの日本企業でも導入されており、実績があります。たとえば、中国発のPoPMartは日本展開する公式ECにAIチャットを活用し、カスタマーサポートの質を向上させています。電動バイクのADOや日本企業のアンプルールでも、その効果が顕著に表れています。
日本市場への本格展開
今回のGoogleとの提携により、QuickCEPは日本市場に本格的に進出する意向です。これまでに得た海外での成功を基に、国内のDTCブランドのみならず、越境ECブランドの日本進出を支援します。「売上アップ」「コスト削減」「顧客体験の強化」を同時に実現することが目標です。
代表者のコメント
QuickCEP日本支社の李佳騏代表は「私たちは、これまでの実績と Google との協業を通じて、日本市場に新しい価値を提供したい」とコメントしています。また、カスタマーサクセス責任者の志垣宗紀は、日本市場における文化や消費者行動に合わせた支援を通じて、企業に成長の機会を提供することを強調しています。
会社概要
QuickCEPは、日本においても注目を集める企業となっています。東京都中央区を拠点とし、AIプラットフォームやCRM、マーケティングオートメーション(MA)、CDPの提供を行っています。公式サイトは
こちらです。