青森で積雪発電の社会実装、地域活性化に貢献する実験

青森で積雪発電が実現する地域の未来

青森県のA-FACTORYで、これまでにない試みが実施されることになりました。それは、積雪を活用した発電システムの社会実装です。この取り組みは、株式会社フォルテ、株式会社JR東日本青森商業開発、JR東日本スタートアップ株式会社の三者によって進められ、世界初の積雪発電の実証実験が行われます。

積雪発電とは？

積雪発電は、スターリングエンジンを用いた温度差発電の技術を活かし、豪雪地域特有の「積雪」を利用します。具体的には、雪を冷媒として使い、その温度差を利用して発電する仕組みです。最大で約1.0kWの電力を生むことができるため、環境に優しく効率的なエネルギー源となります。従来の電力源を必要とせず、むしろ雪を溶かしながら電気を生成するという、まさに画期的なシステムです。

実証実験の目的

この実証実験の目的は、A-FACTORYの敷地内で行う融雪を通じて、従来人手やコストを大量にかけていた除雪の課題を解決することです。また、発電した電力は、2024年12月13日から2025年2月2日までのイベント「あおもり灯りと紙のページェント」で使用され、地域の魅力をより一層引き立てる役割を果たします。

地域で生まれた廃棄物から発電の熱源を生成し、資源を循環させる持続可能なモデルの確立も目指されています。この実験を通じて、青森の豊かな資源を最大限に活用し、地域の魅力を世界に発信する機会を増やしていくことが期待されています。