M&Aの重要ポイントに迫る
近年、企業のM&Aや事業承継がますます注目を浴びています。その中で、M&Aプラットフォーム「BATONZ(バトンズ)」を運営する株式会社バトンズが実施した会員リサーチでは、売り手、買い手、M&A専門家のそれぞれがどのようなポイントを重視しているのかが明らかになりました。本記事では、そのリサーチ結果を詳しくご紹介します。
リサーチの概要
リサーチは、2025年7月8日から22日の期間にオンラインアンケート形式で行われ、売り手134名、買い手459名、M&A専門家285名が対象となりました。設問は単一または複数回答式で、調査対象者の生の声が反映されています。
売り手が重視するポイント
売り手が譲渡先を選ぶ際、最も優先される要素として挙げられたのは、実に50.0%が選んだ「経営者の人柄・能力」です。この結果は、取引価格よりも譲渡後の事業の未来や従業員の生活を考慮していることを示唆しています。次点には41.8%が選んだ「できるだけ高い価格での譲渡」が続いており、取引の質だけでなく、人的要素が重要視されていることが明らかです。
個人の買い手の重視点
続いて個人の買い手が注目するポイントとしては、「買収価格」が22.3%でトップ。ほぼ同率で「事業成長のポテンシャル」(21.1%)や「売上高・利益率」(20.0%)が続いており、買収価格と事業の将来の可能性に基づいた選定がなされています。この結果から、短期的な利益だけでなく、長期的な成長を見据えた買収が求められていることがわかります。
法人の買い手の視点
その一方で、法人の買い手が最も重視する点は「既存事業とのシナジー」で43.7%と高い数字を示しました。2位の「買収価格」(28.2%)に大きく差をつけており、M&Aを通じて自社の成長を加速させる意向が強いことが伺えます。このことは、成長戦略の一環としてM&Aが利用されていることを示しています。
M&A専門家の見解
M&A専門家による調査では、M&Aが成約に至らない主な理由として「価格乖離」が52.3%を占めました。売り手と買い手の間で価格に関する期待が大きく異なることが、成約の障壁となることが多いようです。こうした点は、双方のニーズや希望を調整する専門家の存在の重要性を示しています。
まとめ
本リサーチ結果から、M&Aにおける売り手と買い手の思考の違いや重視しているポイントが明確になりました。経営者の人柄やビジョンの重要性が強調される一方で、法人買い手のシナジー志向や専門家の議論も見逃せません。今後のM&A市場において、これらの要素がどのように影響してくるのかが一層注目されます。更に詳細なリサーチレポートは、
こちらから確認可能です。