学生たちの挑戦をICTで支援
福島県いわき市の株式会社moegiが、福島県南相馬市にあるテクノアカデミー浜に位置情報サービスを無償で提供しました。この技術支援は、学生たちが独自に設計・製作したソーラーカーが、2025年に秋田県大潟村で開催される「WORLD GREEN CHALLENGE」に出場するためのものです。これにより、学生たちの学びと挑戦を支援する新たな一歩が踏み出されました。
テクノアカデミー浜とmoegiの提携
テクノアカデミー浜は、地域産業と連携しながら実践的な専門教育を行う職業能力開発施設です。学生たちはロボットやエネルギーシステムなどの最先端技術を学び、実際のプロジェクトを通じて即戦力となるスキルを磨いています。今回のソーラーカーレースという挑戦も、学生たちの創造性と技術力を高める貴重な機会です。
moegiは、福島県郡山市で行われた「ロボット航空宇宙フェスタ」でテクノアカデミーの教員との出会いをきっかけに、技術提供の協力を決定しました。地域に根ざした仲間として、未来のものづくり人材を共に育成したいという思いがこの取り組みを生み出しました。今後もmoegiは、テクノアカデミー浜の教育活動を引き続きサポートしていく方針です。
課題解決へのアプローチ
従来、レース運営では専用機器を自作・改造する必要があり、プログラミングや電子回路の専門知識が要求されていました。こうした背景から、学生たちがソーラーカーの開発に集中することが難しいという課題が存在していました。
テクノアカデミー浜にも独自の位置情報システムがありましたが、専門知識を持たない学生には扱いが難しい面がありました。そこでmoegiは、自社の位置情報サービス「CALINT Mobile」と「Realtime CALINT」を提供し、誰でも簡単に利用できるシステムを提供しました。
このサービスにより、学生たちはスマートフォンやインターネット接続されたパソコンを介して、リアルタイムで位置情報を把握できます。地図上で現在地の緯度・経度、時刻、高度、走行方向を直感的に確認できるため、学生たちは本来の車両開発や技術向上に集中できるようになりました。
技術の詳細
提供された「CALINT Mobile」は、スマートフォン上で位置測位データを記録できる機能があり、レース後の振り返りや技術開発に役立ちます。また「Realtime CALINT」は、走行中のソーラーカーの位置をリアルタイムで可視化し、安全管理やレース運営に利用されます。これにより、正確な位置情報がチーム全体に共有され、安心して挑戦できる環境を築くことが可能となりました。
今後の展望
moegiは今後、さまざまな教育機関や研究機関に対して同様の技術提供を行っていく計画です。位置情報技術を通じて、次世代の学生たちの実践的な学びを支援し、地域に根づいたイノベーションを共に創出していく意向を持っています。さらに技術協力や研究連携を求めており、関心のある方は気軽に問い合わせてほしいと呼びかけています。