TOWINGと日比谷花壇の提携で花き生産の脱炭素化を推進

TOWINGと日比谷花壇が手を組み、持続可能な花き生産を実現

愛知県名古屋市のスタートアップ企業、株式会社TOWINGと東京都港区の花き業界の大手、株式会社日比谷花壇が業務提携を結びました。この連携は、温室効果ガスの削減を目指すもので、2025年8月8日から具体的な取り組みを始める予定です。両社が共同で開発した高機能バイオ炭「宙炭（そらたん）」を用いた持続可能な農業へ向けた一歩となります。

提携の背景

この提携は、日比谷花壇の環境方針に基づき、花き業界全体の環境負荷の低減を目指して行われます。日比谷花壇の代表取締役社長、宮島浩彰氏が副会長を務める国産花き需要拡大推進協議会の一環として、2024年からSDGsに貢献する「well-blooming project」を始動し、環境問題への解決策を模索しています。特に、国産の花きの生産量が減少傾向にある中で、持続可能な生産が求められています。

TOWINGの「宙炭」は、独自の技術を駆使して作られたバイオ炭で、土壌の健康を促進し、化学肥料の使用を抑えることが期待されています。これにより、生産者が環境に優しい農業を実践しやすくなるでしょう。

「宙炭」の特性と効果

「宙炭」は、地域の未利用バイオマスを活用した農業資材で、土壌改良はもちろん、環境負荷を軽減するための重要な資源です。この材を使うことで、農産物の質や収量向上に寄与し、さらに生産者の経営効率も向上させることが可能となります。具体的には、土壌の養分保持が改善されるため、化学肥料の依存度を下げることができ、自然環境との調和が図れるのです。

花き産業と環境経営

日比谷花壇は、花と緑を扱う企業として、環境経営を重視しています。特に、持続可能な事業運営に向けた取り組みとして、2025年には人・地域社会・地球環境の「Three Well-being」を目指した環境方針を発表しました。また、花き業界初となるエコステージ認証の取得を果たし、その活動の幅を広げています。

このように、豊かで生き生きとした花のある生活をサポートするため、日比谷花壇は今後も環境経営に注力し続けるとしています。

提携の今後の展開

提携の成果として、「宙炭」を利用した花の生産は、日比谷花壇の店舗を通じて販売される予定です。これにより、消費者はサステナブルな方法で生産された美しい花を手に取ることができ、環境意識の高い選択を行うことができるようになります。

TOWINGの西田宏平CEOは、「この取り組みを通じて、花き産業の未来を形作っていくことを目指します」と語り、さらなる環境負荷の軽減とカーボンニュートラルの社会実現に向けて期待を寄せています。

このようにTOWINGと日比谷花壇の提携は、地球環境への配慮と花き文化の持続可能な発展に寄与する重要なステップとなるでしょう。