若手研究者の未来を支える阪神高速の助成金決定
阪神高速道路株式会社が、若手研究者を支援するために設けた「阪神高速若手研究者助成基金」の2025年度に関する重要な発表を行いました。この助成基金は、若手研究者の育成を目的とした社会貢献活動の一環として、2018年度から続けられています。
2025年度の募集は、2025年5月9日から7月18日まで行われ、構造物、交通、情報科学といった幅広い分野からの応募がありました。最終的に、計13件の研究が提出され、これらは社内選定委員会によって詳細に審査されました。
その結果、以下の4つの研究が選ばれ、設計された助成金は合わせて約600万円に達します。
1. 使用済み太陽電池モジュールを再利用した壁面設置型ソーラーパネルの屋外実証試験とリサイクルの実現 (立命館大学・助教:河野 悠)
この研究は、環境問題に対処し、再生可能エネルギーの利用促進に寄与することを目指しています。使用済みの太陽電池をどのように再利用するかを現実に試すことで、新たなエネルギー資源の開発につなげていくことが期待されています。
2. セメントを使用しないアルカリ活性材料と鉄筋・FRPの付着強度に関する研究 (京都大学大学院・助教:佐藤 顕彦)
このプロジェクトは、従来の建設材料の代替として、環境負荷の少ない新材料の開発を目指しています。セメントを排除することで、建築の持続可能性向上に貢献する研究となっています。
3. UFC部材中の鋼繊維が漏洩磁束法によるPC鋼材の健全性評価に与える影響 (大阪大学大学院・助教:寺澤 広基)
この研究は、構造物の安全性評価に役立つ技術的な探求を行います。新しい測定方法が開発されることで、より正確な健全性評価が実現し、長期的な維持管理の向上を図ることを目的としています。
4. ロジスティック回帰分析を用いた人間ドライバの割り込み目標先決定要因の解明 (工学院大学・准教授:WOO HANWOOL)
自動運転技術の進化が求められる現在、人間ドライバの行動分析や理解は極めて重要です。この研究では、運転中の瞬時判断に影響を与える要因を明らかにし、未来の交通システムに役立てることを狙っています。
これらの研究成果は、2027年6月頃に公式ウェブサイトなどで公開される予定です。阪神高速道路株式会社は、イノベーションを通じて地域社会に貢献すべく、今後も様々な支援を行っていくことでしょう。若手研究者たちの成長を応援するこの助成金制度は、未来の科学技術の発展に寄与する重要な一歩となることを願っています。
会社情報
- 会社名
-
阪神高速道路株式会社
- 住所
- 大阪府大阪市北区中之島3-2-4中之島フェスティバルタワー・ウエスト9階
- 電話番号
-
06-6203-8888