レイクダイヤモンドがICOを通じて人工ダイヤモンドの量産化を進める意義

レイクダイヤモンドがICOを通じて人工ダイヤモンドの量産化を目指す



スイスに本拠を置くレイクダイヤモンドは、人工ダイヤモンドの量産に向けてICO(Initial Coin Offering)による資金調達を開始しました。CEOのパスカル・ガロ氏によれば、この調達により研究室で製造した高純度ダイヤモンドの市場シェアを拡大し、マイクロメカニクス、ロボティクスを強化する目的があります。同社はエレクトロニクス、バイオテクノロジー、光通信などの産業にも事業を展開し、将来的なリーダーシップを確立する計画です。

レイクダイヤモンドは2015年に設立され、EPFL(スイス連邦工科大学)での研究成果をもとに高純度のダイヤモンド製造技術を開発してきました。この技術は、微細機械部品からレーザーパワービーム、高出力トランジスタなど、幅広いハイテク用途に対応可能です。特に、同社のChemical Micro-Wave CVD技術は高い品質のダイヤモンドを培養するため、今後の産業界での需要に応えることが期待されます。

ICOの意義


レイクダイヤモンドのICOは、スイス証券取引所に上場するスイスクォートという銀行グループの運営のもと行われ、テクノロジー分野における新たな挑戦が注目されています。このICOを通じて集められた資金は、ダイヤモンドの生産能力を拡大し、計画では2020年までに年間生産数を15,000枚から300,000枚に引き上げることを目指します。

また、LKDトークンは「1分間のダイヤモンド生産」に相当し、トークン保有者はこのトークンを利用してダイヤモンドを生産したり、企業が受注した際の対価を仮想的にも得ることが可能になります。

高純度ダイヤモンドの市場と期待


レイクダイヤモンドの研究により製造されるダイヤモンドは、その特性から新しいシリコンと称されるほど注目を集めています。特に、光に対する透明性、熱伝導率、環境への優しさ、化学的安定性、さらには耐久性と生体適合性が評価されています。

同社の市場調査によれば、今後数年間で高純度の人工ダイヤモンドの需要は急増し、特にマイクロメカニクスやエレクトロニクス分野での成長が見込まれています。2022年には市場規模が184億スイスフランに達すると予想されており、急成長する市場において同社の技術は大きな役割を果たすことでしょう。

産業界との連携


レイクダイヤモンドは、さまざまな産業分野との協力を進めています。EPFLの教授たちと共同研究を行い、ドローンや衛星への充電技術や電気自動車向けの高出力トランジスタ開発に着手。特に、ネイチャー誌にも取り上げられたマイクロメカニカル技術は、スイスの主要時計メーカーとのコラボレーション結果として、既に時計部品として実用化されています。

ブロックチェーンとICOの未来


レイクダイヤモンドのICOは、通常の株式発行ではなく、資本配分のリスクを回避しつつ、企業の成長を促進する新しい可能性を秘めています。デジタル通貨へアクセスすることで、投資家が新たな形で企業に参加し、利益を共有する機会が生まれます。

レイクダイヤモンドは、人工ダイヤモンドの工業的利用を新境地に導きつつあり、その動向から目が離せません。今後の展開が楽しみです。

会社情報

会社名
LakeDiamond SA
住所
Route Cantonale, 1015 Lausanne, Switzerland
電話番号

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。