障がい理解を促進する新たなツールが登場
現在、社会全体でインクルーシブな環境を構築するための取り組みが進んでいます。その中で、株式会社Lean on Me(以下、リーンオンミー)とNTTビジネスソリューションズ(以下、NTTビズ)が提携し、AIを活用した障がい理解に基づくトレーニングツール「karafuru AI」が提供されることとなりました。
提携の背景
近年、障がい者雇用に関する法制度の変化が加速しており、「障害者差別解消法」の改正や法定雇用率の引き上げが実施されています。このような背景から、企業においては障がい者雇用の促進およびダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進が求められるようになってきました。
しかし、実際には多くの企業で、障がいを持つ社員に対する具体的な接し方に困惑する声が上がっています。「どう対応すれば良いのかわからない」「自分の配慮が逆に負担になっていないか心配」といった悩みが挙げられます。こうした懸念の背後には、無意識の偏見や思い込み、いわゆるアンコンシャス・バイアスが存在しています。
トレーニングの具体的内容
新たに導入される「karafuru AI」では、リーンオンミーが開発した障がい特性への理解を深めるための1on1トレーニングシナリオが用意されています。このシナリオは、現場で実際に起こり得る状況を考慮して設計されています。
例えば、精神的または発達的な障がいを持つメンバーとのコミュニケーションや、業務上の配慮に関するフィードバックシーンなど、リアリティのあるケースを用いて、利用者が「自分ならどう対話するか」を考え、テキスト入力を行う形式です。その結果、生成されたAIからは、アンコンシャス・バイアスの有無や、相手に対する配慮の適切さに関するフィードバックが得られます。これによって、自身の思考や発言の傾向に気づき、行動を改善するきっかけとなります。
取り組みの特徴
この取り組みの大きな特徴は、単なる知識収集にとどまらず、コミュニケーションの質を本質的に向上させることにあります。リーンオンミーは、障がい特性を理解することだけではなく、対話の質を向上させるための「どう聞くか」「どう受け止めるか」、さらには「どう伝えるか」という日常業務に直結する要素にも焦点を当てています。このようにして、マネジメントにおける理解を深め、具体的な関わり方の改善が図られます。
karafuru AIとは
「karafuru AI」とは、NTTビジネスソリューションズが展開している、生成AIを活用したアンコンシャス・バイアスチェックおよびトレーニングツールです。このツールは、職場で頻繁に行われる1on1のやり取りを題材としており、AIとの対話を重ねることで内省と行動の変容を促進します。既に「HRアワード2025」での入賞実績もあり、その効果が認められています。
今後の展望
リーンオンミーとNTTビズは、この提携を通じて企業の管理職や人事担当者のD&Iマネジメント能力を向上させるサポートを行い、アンコンシャス・バイアスを乗り越えた質の高いコミュニケーションができる環境を醸成します。この連携により、障がいの有無を問わず、すべての人が自分らしさを発揮できる社会の実現へ向けた活動を続けていく方針です。
会社概要
NTTビジネスソリューションズ株式会社
- - 所在地:大阪府大阪市都島区東野田町四丁目15番82号 NTT WEST i-CAMPUS
- - 代表者:代表取締役社長 木上 秀則
- - 設立:2013年10月
- - 事業内容:情報通信システム及びネットワークの企画、設計、開発、運用に関する業務
- - URL:NTTビジネスソリューションズ
株式会社Lean on Me
- - 所在地:大阪府高槻市高槻町11-7-217
- - 代表者:代表取締役 志村 駿介
- - 設立:2014年4月
- - 事業内容:障がい福祉専用eラーニング、企業向け障がい理解研修の提供
- - URL:Lean on Me