ジョンシンのミッションと会社の理念を再定義する旅

2015年7月17日、ジャンシンは設立され、今年の7月17日で9周年を迎えました。当初はわずか2名でスタートし、その後数年間は数名程度の小規模な企業として運営していました。しかし、最近では新たなメンバーが加わり、現在の社員数は15名に達しています。新たな仲間が加わるたびに、創業者としての喜びを感じています。

一方、設立から数年はビジネスモデルが確立されず、社員が少ない中で会社の経営方針や理念が未整備であったため、方向性を示すことができない状態が続いていました。その結果、社員が迷い、どの方向に進むべきか分からないという状況が頻発。これは看過できない問題だと認識し、2020年に「ミッション」と「ビジョン」を定めることが必要だと感じました。

その年の年末、全社員で合宿を行い、将来の方向性や日々の行動において大切にすべき「価値観」について議論しました。そして、最終的にこれらを5つの要素に絞り込むことで、いわゆる「MVV」が完成しました。

MVVとは「Mission」「Vision」「Value」をまとめたもので、日本語ではそれぞれ「ミッション」「ビジョン」「価値観」と訳されます。これらを社員全員が共有できるように言語化し、可視化するために試行錯誤を重ねた結果、独自の図を作成しました。この図では、顧客への提供価値と社会への影響度を縦軸と横軸に配置し、その交わることで時間軸を示すようにしました。

具体的には「ミッション」とは日中間の新たな貢献を示し、「ビジョン」は自社の未来像を描き、「価値観」は日々の判断基準としています。更に、顧客に対する価値提供も併せてこの図に明示されました。このMVVにより、社員全員が会社の社会的意義や方向性を共有でき、迷いが減少しました。

具体的な内容に移りますと、ジャンシンは次のように定義しています：

- Mission（ミッション）: 日中のあり方を再定義し、新たな価値を創造する。日中イノベーションコミュニティを醸成します。
- Vision（ビジョン）: 日中イノベーションエコシステムの中心に立ち、プロフェッショナル集団及び信頼されるアドバイザーとして成長します。
- Value（価値観）: 差異を尊重し価値を創造し、共に学び合う伴走者としての役割を担い、ギブファーストの精神を持って日々挑戦することを重視します。

このミッションの中でも、特に重要視しているのは「日中のあり方を再定義し、新たな価値を創造する」です。日本と中国の関係は、時代とともに変化しており、以前の「世界の工場」という位置付けから「世界の市場」、さらには「イノベーション大国」へと移行しています。この移り変わりに伴い、企業の協業も新たな形を必要としていますが、過去の固定観念に囚われることも多く、これは新たな価値創造を阻害する要因となっています。

イノベーションへの取り組みも重要であり、失敗を恐れず、事例の共有や共同での取り組みを進めるために、日中イノベーションコミュニティを2021年に設立しました。現在は上海と北京を中心に活動を広げ、さらには深圳でも新しい仲間を迎え入れたいと考えています。

2025年の10周年に向けて、ジャンシンは引き続き日中間での新たな価値創造の実現に向けて努力を続けます。皆様からのご支援が何よりの力となりますので、今後とも応援いただければ幸いです。