土佐清水市と株式会社エージェントが地域DX推進協定を締結
2025年5月19日、土佐清水市と株式会社エージェントが「地域のDX推進に係る包括連携協定」を締結することが発表されました。この協定は、地域のICTサービスへのアクセスを促進し、住民のデジタル化を支援することを目的としているため、大きな期待が寄せられています。
協定の背景
近年、日本各地では通信キャリア店舗の減少が進んでいます。このことによって、特に高齢者を中心にスマートフォンの操作や機種変更に関する相談窓口が不足しており、ICTサービスへのアクセスが困難になっています。土佐清水市においても、その影響は顕著で、多くの住民から「相談できる場所がない」という声が多数寄せられています。このような状況から、デジタル技術を活用して市民生活を支える取り組みが求められています。
また、2025年に予定されている国勢調査においても、スマートフォンからの回答率向上が自治体にとって重要な課題となっています。これに対処するため、土佐清水市は株式会社エージェントとの連携を通じて、地域全体にデジタル支援を提供する体制を整えることができるのです。
協定の内容
新たな協定では、以下の3つの連携事項が主な柱となります:
1.
住民サービスの質向上および行政業務の効率化
住民の利便性向上を目的に、スマートフォンやICTの活用方法を広めていくことが計画されています。
2.
地域課題の解決に向けたDXの推進
地域の特性やニーズに応じたデジタルソリューションの提供により、様々な課題に向き合う姿勢が求められます。
3.
情報通信インフラの整備
住民が安心してデジタル技術を活用できるよう、インフラの整備にも重点が置かれます。
この協定によって、特に高齢者やデジタル初心者をターゲットとしたスマートフォン教室が実施される予定です。市役所内には相談窓口も設置され、幅広い利用者がアクセス可能です。
今後の展開
協定締結後、土佐清水市では市民向けのスマホ料金の見直し相談や、スマートフォン教室などが順次開かれる見込みです。これにより、住民がデジタルサービスを利用しやすくなり、生活の質が向上することが期待されています。特に、「ぴたスマ」と呼ばれる同社の料金見直しサービスを通じ、中立的な立場での相談が行われます。
代表者のコメント
協定締結に際して、株式会社エージェントの代表取締役である四宮浩二氏は、「この協定を通じて、地域のデジタル化に向けて全力でサポートしていく」との意気込みを示しています。また、土佐清水市の程岡庸市長も、地域の抱える課題解決にデジタル技術の活用が不可欠だと強調し、協力の重要性を訴えています。
土佐清水市の紹介
土佐清水市は四国最南端に位置し、雄大な海と豊かな自然に囲まれた美しい地域です。市内では、漁業を基盤とした一次産業や観光業が活発で、全国的に有名な「清水さば」の生産地としても知られています。さらに、ジョン万次郎の故郷としての歴史的背景も大きな魅力です。
地域住民が新たなデジタルサービスを獲得することで、より豊かで便利な生活を実現できることが期待されています。この協定は、今後の協力関係のスタート地点として、地域と企業の関係がどのように深化していくのか注目です。