普連土学園の栄誉
2025-06-11 09:31:17

大江宏氏設計の普連土学園中学校舎が記念選定、特別プレート贈呈式の開催

大江宏氏設計の普連土学園中学校舎が選定



東京都港区に位置する普連土学園中学校舎が、国際機関DOCOMOMO Japanによる「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」100選に選ばれた。この栄誉を祝うため、2025年6月2日に同校内で特別なプレート贈呈式が行われ、学校法人普連土学園の理事長である山本將人氏をはじめとする関係者が集まり、感慨深い瞬間を共有した。

受賞の意義



普連土学園中学校舎は、1968年に著名な建築家・大江宏氏によって設計された。この建物は、同校の教育理念を物理的に表現することを目指して造られたとされ、その独特のデザインと配置計画により、一般的な学校建築とは一線を画す存在となっている。設計者の大江氏は、合理性を重視する近代建築を超え、「気配」や「佇まい」といった感覚的な要素を考慮し、新しい建築の方向性を模索したことが評価されている。

特に、教室棟の外観には、5本の独立した円柱が美しく配置され、その上に宝形屋根が存在する。これにより、視覚的にも心地よい印象を与える設計が施されている。2017年には、この建築物が東京都選定歴史的建造物に選出され、その歴史的価値が改めて認識された。

プレート贈呈式の式次第



プレート贈呈式は、午後2時から始まり、司会を務める玄田悠大氏(DOCOMOMO Japan事務局長)が式の幕を開けた。山本理事長の挨拶に続き、DOCOMOMO Japan副代表理事・頴原澄子氏が選定理由や建築の背景について詳しく説明。その後、青木直人校長から感謝の意が述べられ、贈呈式のクライマックスとしてプレートが贈呈された。式後には見学会が行われ、参加者はその魅力を直接体感する機会となった。

参加者の反応



贈呈式には、DOCOMOMO Japanの会員や普連土学園の歴史に深く関わる卒業生や保護者が参加。その中には、「大江宏と学園の思想が合致した素晴らしい建築」との声や、「合理性と機能美が調和した興味深い作品だ」と感じる意見が寄せられた。

また、建物の独自の設計も評価され、普連土学園中学校舎が生徒たちに与える教育的な影響についても言及された。ある参加者は、「廊下の薄暗がりと窓からの光の対比が美しい」と感想を述べ、人生そのものをも思わせるような体験であったと語った。

建築の持つ教育的価値



大江宏氏は「教育の場はあくまでも人間の住まい」との思いを持って設計を行ったとされ、普連土学園中学校舎はその理念を見事に具現化している。デザインは、生徒たちが自然に集い、語り合うための空間を意識しており、温かな雰囲気が広がっている。

また、校内には「静黙室」と呼ばれる祈りを捧げるための専用施設も完備されており、精神的な成長を重視した教育環境が構築されている。大江氏の思想は教育の場としての建物の役割を再認識させるものであり、多くの生徒たちがその環境で成長していることに、参加者たちは深い感銘を受けた。

結論



普連土学園中学校舎が「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」100選に選ばれたことは、単に建物そのものの評価だけでなく、教育を受ける場としての価値や、その背景にある大江宏氏の思想が現代に与える影響についても考えさせる出来事であった。今後もこの素晴らしい建築が、多くの学生たちに愛され続けることを期待したい。


画像1

画像2

画像3

画像4

会社情報

会社名
学校法人普連土学園
住所
東京都港区三田4-14-16
電話番号
03-3451-4616

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。