中野大臣が日本マリン事業協会と米国関税の影響を討議
中野大臣が日本マリン事業協会と意見交換
令和7年8月28日、中野国土交通大臣は、日本マリン事業協会の関係者と米国の関税に関する重要な意見交換を行いました。協会は、舟艇産業における米国関税の影響について深刻な懸念を寄せています。
意見交換の概要
この会合には、船外機やプレジャーボートの製造者団体である日本マリン事業協会のメンバーが参加しました。この協会には、ヤマハ発動機株式会社やスズキ株式会社などの名立たる企業が役員として名を連ねています。
意見交換では、主力製品である船外機に対する米国向け輸出が売上の過半を占めているという現状が強調されました。昨年度までは米国の関税は0%だったものの、現在は相互関税の15%に加え、鉄鋼関税が課されており、これらの新たな措置は業界に甚大な影響を及ぼしています。
影響の具体例
特に、今月18日から適用された鉄鋼材部分に50%の関税がかかることにより、売上が減少し、関連する部品供給会社にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。国内でのものづくりの維持に対する危機感が高まる中、特定のメーカーでは米国向けの出荷を全面的に停止する事態も発生しています。
経済的影響
この一連の関税措置に関して、日本マリン事業協会は次のような意見を述べました。鉄鋼派生品にかかる関税の計算方法や必要書類の不明瞭さから、通関手続に混乱が生じており、長期化すれば生産調整に追い込まれる可能性があるということです。この現状が解消されない場合、業界全体にさらなる悪影響が及ぶことが予想されています。
政府の対応
中野大臣は、協会の意見や要望を政府全体で共有し、必要な対策を検討する意向を示しました。これにより、業界への支援策も含めた対応が期待されます。
今後の対応には、米国関税の見直しや、同業界に対する支援策の強化が含まれるでしょう。特に、鉄鋼関税に関しては、通関手続の早急な明確化が求められています。
この意見交換は、舟艇産業の未来を切り開く重要な一歩となることでしょう。業界参加者としては、今後も政府との建設的な対話を続けていくことが重要です。