2024年11月からの食品値上げ282品目、粘着質な価格上昇が続く見通し
株式会社帝国データバンクが発表した最新の調査によると、2024年11月の日本における食品の値上げが282品目に達し、前年同月の139品目を143品目も上回りました。これにより、11カ月ぶりに前年同月を上まわることになりました。
今回の値上げは、しょうゆや洋生菓子といった特定のカテゴリーに留まらず、正月用品やふりかけ製品、チョコレートなど多岐にわたる食品が含まれており、非常に広範囲にわたるものです。2024年通年での値上げ品目数は、12月までに累計1万2458品目に達し、年間平均値上げ率も17%と高い水準を記録しています。
代表的な要因としては、原材料高の影響が92.7%と最も多く、特にチョコレートやコーヒー、調味料における大豆などの原材料価格上昇が挙げられます。他にも、物流費や包装資材費、円安の影響が値上げ要因として強まっています。
11月の主な値上げ品目
2024年11月の値上げ状況を見ると、特に「加工食品」カテゴリは124品目と全体の約40%を占めています。その中でも菓子類の値上げも見逃せず、これはカカオ豆の価格上昇に起因しているとされています。実に、菓子は35カ月連続で値上げが実施されており、その影響は大きいと言えるでしょう。
2025年には、既に1033品目が値上げされる見込みで、前年の498品目を大幅に上回ることが確定しています。市場の動向を受けて2025年も原材料高が継続する見通しで、新たな価格設定が求められています。
2025年の見通し
2025年における値上げ要因は、物流費や包装材費が引き続き高水準で推移している一方、原材料価格も引き続き影響を及ぼす見通しです。小麦粉の価格が上昇すると言われており、パンやお菓子、加工食品なども影響を受ける可能性があるため、注意が必要です。
また、人件費も影響を及ぼす要因の一つであり、最低賃金の引き上げなどがさらなる値上げを引き起こす恐れがあります。総じて、2025年も粘着質な値上げが続くことが予想されます。
食品価格の上昇は家庭の経済に直結する問題であり、消費者はこれからの対応を考える必要があります。今後の動向に注意を払い、必要な情報を収集していくことが重要です。
今後の調査結果の公表は、2024年11月29日の日付で予定されています。これらのデータを基に、消費者や企業がどのような戦略をとるかが注目されます。