NTT西日本とtonariが挑む新しいリモートコミュニケーションの未来
2024年12月13日、NTT西日本とtonari株式会社が手を取り合い、シームレスな遠隔コミュニケーションを実現する取り組みが始まります。このプロジェクトは、NTT西日本が誇る新技術「All-Photonics Connect powered by IOWN」(通称IOWN APN)を活用し、これまでにないリアルな会話体験を提供することを目指しています。
1. 背景と目的
コロナ禍以降、遠隔でのコミュニケーションが日常の一部となりましたが、従来のWeb会議システムでは、遅延や音声・映像の質の低下などが問題視されています。これにより、スムーズなコミュニケーションが難しくなり、さらには地域間でのサービス品質に差が生まれるといった社会的な課題が浮き彫りとなりました。
このような状況に対処するため、NTT西日本はIOWN構想を通じて、物理的距離を越えて新しい体験価値を人々に提供することを目指しています。そこで、リモートでも対面と同じようなコミュニケーションが可能になるよう、「tonari」というプラットフォームと組み合わせることで解決を図ります。
2. 実施概要
(1) 実施内容
この実証試験では、大阪にあるNTT西日本の施設「QUINTBRIDGE」と「LINKSPARK OSAKA」をIOWN APNで接続し、両拠点の利用者が「tonari」を通じて、表情や身振りなどのノンバーバルコミュニケーションを含むリアルなやり取りができることを確認します。
(2) 実施期間
本取り組みは、2024年12月13日から2025年10月31日までの約10か月の間にわたり実施されます。
(3) 実施場所
- - QUINTBRIDGE: 大阪市都島区東野田町4丁目15番82号
- - LINKSPARK OSAKA: 大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 タワーC14F
(4) 役割分担
NTT西日本は「IOWN APN」とtonariの性能検証及びユースケースの実証を行い、tonariはポータルの提供によるリモートコミュニケーションのスムーズさを検証します。
3. tonariのビジョン
tonari株式会社のCTO、川口良氏は「物理的な距離を感じさせないコミュニケーション環境の提供は、分散化が進む今、特に重要です」と述べています。彼らは、IOWN技術を活用することで、これまで難しかった分野にも新たな価値を提供できると考えています。
4. 今後の展望
NTT西日本は、今回の実証実験を通じて得られたフィードバックをもとに、今後のサービス開発に生かしていく方針です。人々がリモートであっても対面と同等の体験ができるよう、さらに技術を進化させていく所存です。この取り組みは、医療や教育、エンターテインメントの分野にも展開される可能性があり、今後の進展が期待されます。
新たなリモートコミュニケーションの形が、私たちの生活の中でどのように変化をもたらすのか、注目が集まります。