新たなWell-being空間の試み
SoVeC株式会社とJR東日本、大妻女子大学、日本電設工業株式会社が協力し、2025年にJR横浜駅で新たなWell-being空間の実証実験を開始します。このプロジェクトでは、都市生活者の心身の健康を促進するために、自然の映像や音を利用した空間演出技術が導入されます。
1. バイオフィリック効果とは
バイオフィリック効果は、自然との接触がもたらす心理的・生理的良影響を指します。都市生活者は、多忙な日常によりストレスを感じることが多く、この実証実験に参加することで、安らぎや幸福感を感じる機会を提供しようとしています。
2. 実証実験の内容
実施場所はJR横浜駅中央南改札内の「SOUTH COURT」で、期間は2025年12月25日から2026年1月26日までの約一か月間です。この期間中、参加者は自然の映像と音響を通じて、安心感やリラックスを体験できます。具体的には、映像は駅構内に設置されたスクリーンから流れ、周囲の音響は立体的に配置されたスピーカーから響き渡ります。
この実験により、訪れた人々がどのように心理的変化を感じられるか、また、移動の合間にどのようにリフレッシュできるのかを調査します。
3. 構成と設計
今回の空間演出には、映像制作・提供を担当する株式会社ランドスキップの手によって、視覚と聴覚のクロスモーダル効果が引き出されます。具体的には、自然の映像や木漏れ日、川のせせらぎなどが再現され、都市生活者が持つストレスを緩和することが狙いです。
4. 調査による知見
この実証実験では、設置前後でのアンケートと滞在時間の測定を行います。設置前の調査が2025年11月に実施済みで、設置後の調査は2026年1月に予定されています。これにより、バイオフィリック効果がどの程度実現されるのか、そしてその効果がどのように参加者に影響を与えるのかを分析します。
5. 今後の展望
実験の結果を踏まえ、この取り組みは今後、駅のみならず、病院やオフィス、商業施設などの公共空間へも展開される予定です。SoVeCは「テクノロジーの力でコミュニケーションを進化させる」というビジョンを掲げ、未来の公共空間がどのように変化していくかを模索しています。
この実証実験が、都市生活者に新たなリフレッシュ体験を提供することを期待しています。視覚と聴覚が融合した体験により、日常生活の中で自然を感じる新しい機会が創出されることでしょう。