カサ・バトリョ復活
2025-07-23 13:49:20

ガウディの「カサ・バトリョ」、100年の時を経て本来の美を復活

ガウディ建築の新たな魅力、カサ・バトリョの復元



スペイン・バルセロナの象徴的な建築物、カサ・バトリョが、ついに100年ぶりにその裏側ファサードとプライベート・パティオの修復を完了しました。実に1906年に設計されたこの名作は、2025年6月19日に一般公開されます。この重要な修復プロジェクトは、ガウディの建築思想の深さとその美を改めて世に知らしめるものとして、多くの注目を集めています。

修復の詳細と技術



修復に際しては、合計350万ユーロ(約5.5億円)が投じられ、約1年の期間を要しました。プロジェクトは、木工・ガラス・鍛鉄・陶器・漆喰といった多種多様な素材を専門とする職人や建築家、そして保存専門家たちが協力し合い、最新の技術と伝統的技法を見事に融合させました。この携わる人々の努力により、カサ・バトリョは再びその美しい姿を取り戻しました。

裏側ファサードの復元は特に注目されており、今まで隠されていた奥深い色情報やディテールが蘇りました。例えば、木製の窓枠やアイアン製の手すり、トレンカディス(破砕モザイク)などの装飾が実に精緻に再現されています。このプロジェクトで新たに発見された「螺旋状の鉄骨入りアーチ構造」は、ガウディの革新的な建築技術を証明する貴重な発見となっています。

プライベート・パティオの復元



さらに、カサ・バトリョのプライベート・パティオも再生されました。このエリアはかつてバトリョ家の家族の憩いの場として機能していました。今回の修復では、失われていた藤棚(パラボラ形のぺルゴラ)や植木鉢(ジャルディネラ)を資料と3Dスキャンを用いて再現し、85,000枚を超えるノリャ製モザイクタイルの床面も見事に復元されています。漆喰やトレンカディス、鉄製の門扉も丁寧に修復され、ガウディ特有の自然観や詩的な世界観を色濃く演出しています。

ユネスコ世界遺産登録20周年に向けた大事業



今回の修復プロジェクトは、2025年に迎えるユネスコ世界遺産登録20周年という特別な節目に合わせて行われたものです。この取り組みは、カサ・バトリョの文化的価値を一層高める象徴的なプロジェクトとして、多くの人々に感動を与え続けています。また、修復の様子は映像コンテンツとして記録されており、SNSやYouTubeなどのプラットフォームで広く共有されているため、訪問者は“目で見て、感じる”文化財として楽しめることができます。

増加する観光客と日本からの訪問者



2024年には年間来館者数が190万人を超え、特に日本からの訪問者は前年比68%という驚異的な成長率を達成しました。これは、今回の修復が日本の旅行者に新たな訪問動機を提供することを期待させます。未来の計画として、カサ・バトリョではさらなる修復(第3階層など)も考えられており、今後もその魅力が高まることが確実視されています。

詳細な修復の様子は、公式サイトやYouTubeチャンネルで公開されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

カサ・バトリョ公式サイト
修復特設ページ
修復映像プレイリスト(YouTube)


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

会社情報

会社名
ACCORD株式会社
住所
大阪府大阪市鶴見区今津南4-2-31
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。