OBCが実現する給与デジタル払い機能
株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)が、自社の基幹業務システム『奉行クラウド』に、賃金のデジタル払い(給与デジタル払い)への対応機能を2024年11月22日から提供開始することが発表されました。これは、近年のキャッシュレス決済や送金サービスの進展に伴い、デジタル払いを希望する従業員のニーズに応じたものです。
新たな支払方法に対応
2023年4月に労働基準法施行規則が改正され、給与の支払方法に資金移動口座を利用することが新たに加わりました。これにより、企業は従業員に対してデジタル払いの導入を進める必要がありますが、バックオフィス担当者は導入準備や従業員への周知、AIの口座情報の収集などの課題に直面しています。
OBCは、この負担を軽減するために『奉行クラウド』を活用した簡素化された機能を提供し、バックオフィス業務をサポートします。
スムーズな導入ステップ
『奉行クラウド』では、給与デジタル払いを導入する際に必要な手続きをデジタルで行うことができます。具体的には、以下の三つの主要機能が用意されています。
1.
従業員への周知
給与デジタル払いを導入する場合、企業が従業員に対し、どのように申請できるかや利用可能な業者についてしっかり伝える必要があります。『奉行Edge 労務管理電子化クラウド』の通知機能を利用すれば、従業員に直接スマートフォンで情報を伝送でき、厚生労働省のガイドラインの内容を添付することも可能です。これにより、説明の手間を劇的に減少させることができます。
2.
口座情報・同意書の収集
デジタル払いを希望する従業員からは、資金移動業者名や入金用の口座番号などの情報を収集する必要があります。『奉行Edge 労務管理電子化クラウド』では、この情報を簡単にWeb上で収集することができ、さらに厚生労働省に基づいた同意書のひな型も組み込まれています。これにより、導入にかかる準備がスムーズに進みます。
3.
給与振込の管理
バックオフィス担当者は、従業員から集めたデジタル払い用の口座情報をもとに給与を振り込む必要があります。この点でも『給与奉行クラウド』を使用すれば、通常の口座とデジタル払い用口座を一元管理でき、振込作業が簡素化されます。
PayPayとの連携予定
さらに、2025年春には、PayPay株式会社が提供する『PayPay給与受取』との自動連携も予定しています。これにより、従業員は入金用口座番号を入力する手間が省かれ、申請がより簡単になります。バックオフィスの負担も軽減され、業務の効率化を実現可能です。
オンラインセミナーの開催情報
OBCは、給与デジタル払いの導入を検討している企業向けに社労士による実務ポイント解説のオンラインセミナーを開催します。このセミナーでは、PayPayと共同で『奉行クラウド』を活用したバックオフィス操作や『PayPay給与受取』の便利な使い方についても説明します。
まとめ
OBCの『奉行クラウド』は、従業員にとっても企業にとってもメリットの大きい給与デジタル払いを実現します。導入にあたっては、労務管理業務のデジタル化が進行し、バックオフィスの効率性向上が期待されます。この新機能を活用することで、より快適な労務管理体制が整うことでしょう。