JBICの地域影響
2024-10-18 21:20:43

JBICの化石燃料投融資がもたらす地域社会への影響と環境問題

JBICが化石燃料投融資で引き起こす深刻な影響



国際協力銀行(JBIC)が推進する化石燃料ガス事業への大規模な投融資が、世界中の地域社会及び環境に深刻な影響を及ぼしていることを示す新たな報告書が発表されました。これにより、気候変動が進行する中での日本の役割や取り組みが問われています。

背景



気候危機が深刻化する昨今、多くの国々が化石燃料への投融資を減少させようとしています。しかし、JBICはその正反対の動きを見せており、186億ドルという巨額を化石燃料ガス事業に投入しています。この金額は、途上国の気候変動適応策を支援する「緑の気候基金」への日本の拠出額の四倍以上に相当します。

報告書の内容



報告書は、JBICによる化石燃料ガス投融資がオーストラリア、バングラデシュ、カナダ、インドネシア、モザンビーク、フィリピン、タイ、アメリカ合衆国、ベトナムの9カ国に与える影響を詳しく述べています。その中で、現地コミュニティや生態系に生じた負の側面が浮き彫りにされています。

各国の影響事例


  • - オーストラリア:スカボロガス田開発に対して資金を提供しましたが、先住民族への同意なしに進められています。
  • - バングラデシュ:LNGが高価格であり、地域住民にとって経済的負担が増しています。
  • - カナダ:先住民族の同意を無視したLNG開発が行われており、土地擁護者が武力で脅かされています。
  • - インドネシア:漁民は利益が大幅に減少し、生活が脅かされています。
  • - モザンビーク:550家族以上が移転を余儀なくされ、地域紛争に巻き込まれています。
  • - フィリピン:LNG輸入ターミナルが海洋生態系に壊滅的な影響を与え、地元住民の生活も脅かされています。
  • - タイ:ガス火力発電所の建設により、地域の生態系が破壊されています。
  • - 米国:環境問題が続発し、発生した事故の影響が懸念されています。
  • - ベトナム:政府が気候擁護者を弾圧している中で、JBICの支援が続けられています。

地域社会の声



報告書では、地区ごとの実情が詳細に示されています。たとえば、バングラデシュではLNGに依存する姿勢が問題視され、現地コミュニティは高額な電気料金に苦しんでいます。また、モザンビークでは人権侵害が顕在化し、住民は生活基盤を奪われ困窮しています。

抗議運動



市民団体の連合であるFossil Free Japanは、これに対抗するためのウェブサイトを公開し、地域の人々の声や映像を集めています。彼らは、JBICによる新規の化石燃料事業への投融資を直ちに停止し、地域コミュニティのニーズを理解することを求めています。これに支持する署名運動も進行中で、すでに6,000人以上の支持を集めています。

結論



この報告書は、JBICが現在の気候変動の流れに逆行していることを明確に示しています。日本政府とJBICは、国際的な合意を尊重し、地域社会の声に耳を傾けるよう強く求められています。

これからの日本の方針選択が、気候危機解決に向けた重要な一歩となることが期待されています。


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会社情報

会社名
認定特定非営利活動法人 FoE Japan
住所
東京都板橋区小茂根1-21-9
電話番号
03-6909-5983

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