2024年上半期のメガネレンズ・ケア用品市場動向
2024年度のメガネ業界は、前年からの成長を見せています。特に、メガネレンズの販売は前年比で2.9%増加し、視力矯正用レンズやコンタクトレンズのケア用品においても市場の変動が注目されています。今回は、GfK/NIQ Japanによる最新の販売速報を基に、メガネレンズとケア用品の市場動向を詳しく見ていきます。
メガネレンズの販売状況
2024年第1四半期(4-6月)のメガネレンズの販売枚数は、好調を維持しており、前年比で2.9%の増加を記録しました。特に目を引くのは、レンズの種類別の成長率です。単焦点レンズは2.3%増、累進屈折力レンズは4.7%増と、両者ともに前年を上回る結果となりました。
また、レンズの平均価格は税抜きで1枚あたり4,149円に達し、前年同期から2.7%の上昇を見せています。特に単焦点レンズは4.9%の価格上昇があり、一方で累進屈折力レンズはわずかに0.7%の下落を記録しています。全体の販売金額については前年比で5.7%の増加し、特に単焦点レンズが好調に推移したことが寄与しています。
コンタクトレンズケア用品の動向
一方、2024年第2四半期(4-6月)のコンタクトレンズケア用品の販売は厳しい状況が続いています。金額ベースで前年比11.3%の減少となり、店頭販売やインターネット販売でもそれぞれ11.5%、11.1%の減少を記録しています。これは、各販売チャネルで二桁のマイナス成長を示しており、特に影響が大きいとされています。
タイプ別に見ると、ハードレンズ用のMPSは前年比2.8%の減少で、販売が厳しい状況です。ソフトレンズ用MPSでは、金額が40.6%の大幅減となり、前年に引き続きマイナス幅が拡大しています。しかし、プレミアムタイプの過酸化・ポピドンヨードは前年比で0.5%の小幅減に留まり、若干の需要が見られています。容量ベースでは一部でプラス成長が続いていることも報告されています。
さらに、ソフトレンズ用MPSの平均価格は1,248円で8.1%の下落、過酸化・ポピドンヨードも12.4%減の2,362円と、価格が下がる傾向にあります。
まとめ
2024年上半期のメガネ市場は、特にメガネレンズの販売が明るい展望を見せる中、コンタクトレンズケア用品は逆風にさらされるという対照的な結果が浮き彫りになっています。メガネ業界の進展は、消費者の視力保護への関心や、製品の多様性を反映していると考えられます。それに対して、ケア用品市場は価格競争や消費者の購入習慣の変化に直面しており、今後の改善が期待されるところです。市場の動向を注視し、次の動きに備えることが重要です。