フィリピンの奨学生が日本で国際交流研修を実施し友情を育む

フィリピン・セブの奨学生、日本での国際研修旅行を実施

2025年9月19日から23日にかけて、フィリピン・セブ島の貧困地域から選ばれた奨学生10名が日本での研修旅行を経験しました。このプログラムはNPO法人DAREDEMO HERO（理事長：内山順子）の主導によるもので、日本の大阪で開催される関西万博を中心に、様々な活動を通して国境を越えた友情と協働の第一歩を築くことが目的です。

教育の機会がもたらす変革

フィリピンの貧困層に育った子どもたちが日本を訪れることは非常に困難で、今回の研修旅行は多くの支援者や団体の協力により実現しました。渡航費や滞在費の確保、ビザ取得といった課題を乗り越えたこの取り組みは、教育の格差を超えて「世界を知る」機会を子どもたちに与え、彼らの未来を切り拓く重要な一歩となりました。

ユース同士の貴重な交流

最大の成果は、日本とフィリピンの若者の直接的な対話です。事前にオンラインで準備を進めていた彼らは、対面の瞬間から互いに強い共感を持ちました。未来の社会や地球規模の課題について一緒に考え、ディスカッションやプレゼンテーションを通じて「自分たちにできること」を共有しました。フィリピンの学生は自身の文化や社会における問題を自信を持って紹介し、日本の学生は先進技術や教育環境を語りました。この双方向のコミュニケーションが、国境を超えた理解の促進につながっています。

社会的な影響と未来への意義

今回得られた経験は、参加した10名だけでなく、彼らが持ち帰った学びや気づきは地域社会へも還元され、次世代の育成につながります。また、日本側のユースもフィリピンの現実に触れることで多様な価値観に気づき、国際協力の重要性を実感しました。このような交流は、日比両国の相互理解を深めるだけでなく、将来的には世界の課題解決に向けた行動を共にするリーダーを育てる基盤となるのです。

これからの取り組み

DAREDEMO HEROは今後も教育支援と国際交流を通じて「希望の連鎖」を広げ、貧困の連鎖を断ち切るための活動を推進します。本研修で生まれた友情と学びは、子どもたちの未来を切り開く力経吐を持ち、やがて日本とフィリピン、さらには世界全体をより良くすることを目指します。

DAREDEMO HEROの理念

「すべての子どもたちが夢と希望を持ち、努力が正当に報われる社会を実現する」ことを掲げるDAREDEMO HEROは、フィリピン・セブの貧困層の子どもたちに奨学金支援や学習センター運営、栄養改善事業などを行っています。また、日本とフィリピンのユース交流や国際協力を通じて、次世代リーダーの育成にも力を入れています。