TISの新特許技術
2025-03-11 13:22:09

TIS、公共交通機関における二次元コード決済の特許取得

TIS、二次元コード決済の特許を取得



最近、TIS株式会社が公共交通機関で利用する二次元コード決済に関する特許を取得したとの発表がありました。この新技術は、オープンループを通じて民間の決済手段を公共交通機関に導入し、キャッシュレス決済の利便性を向上させることを目的としています。

オープンループとは?


オープンループとは、交通系ICカード以外の手段、具体的にはクレジットカードやデビットカードを使って公共交通機関に乗車できるシステムを指します。乗客が改札機に媒体をかざすことで、スムーズに決済が完了します。この方式は、従来のICカードに比べて設置費用が低く済むため、地方都市を中心に広がりを見せています。

二次元コード決済の普及


経済産業省のデータによると、2023年には国内におけるキャッシュレス決済比率が39.3%に達しました。その内訳では、クレジットカードが83.5%、二次元コード決済が8.6%を占めています。この伸びにより、公共交通機関にもオープンループを通じた新たな決済手段の需要が高まっています。

しかし、プリペイド式の二次元コード決済は、残高不足による改札通過の遅延や駅員の負担増加が懸念され、導入が進んでいませんでした。これに対処するため、TISが新たに考案した技術が注目されています。

特許取得の背景


TISが取得した特許は、公共交通機関での二次元コード決済の便利さを向上させるためのものです。運賃残高不足を防ぐために、以下の2つの方式が考案されました。

1. クレジットリミット方式


この方式では、決済事業者がユーザーに対して、毎日設定された金額までの交通決済を保証します。この情報は、交通事業者の運賃計算システムと連携されており、改札通過時にユーザーが残高を問い合わせる必要がなくなります。

特許番号7619837で、情報処理装置、運賃精算プログラム、運賃精算方法に関する発明です。登録日は2025年1月14日で、特許権者はTIS株式会社です。

2. 都度オーソリ方式


改札通過時に、ユーザーがスマートフォンで二次元コードを表示するタイミングで、決済事業者に問い合わせて残高を確認します。もし残高が不足していれば、二次元コードは表示されません。

この方式に関しても、特許番号7619838が登録されています。

今後の展開


発表によれば、今回の二つの方式は、インドネシアで展開中の交通決済パッケージ「Acasia2.0」に組み込まれています。また、国内の多くの交通事業者に対しても、この新技術の導入を促進していく方針です。TISは、よりスムーズな社会の実現を目指し、今後も新たなサービスを提供し続けるとしています。

TIS株式会社について


TISは金融、公共、流通など、多様な業種で3,000社以上のビジネスパートナーに向けて、成長戦略を支えるITソリューションを提供しています。また、50年以上の歴史ある業界知識を生かし、日本国内およびASEAN地域での豊かな社会の実現に貢献しています。TISインテックグループは、国内外で数万人の社員を抱え、さまざまな社会課題の解決に向けたITサービスを展開しています。

今後のTISの展開に期待が高まります。


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会社情報

会社名
TIS株式会社
住所
東京都新宿区西新宿8-17-1住友不動産新宿グランドタワー
電話番号
050-1702-4071

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