企業のメッセージ好感度と実践度を探る「企業メッセージ調査 2024」の結果

企業のメッセージ調査が明らかにした好感度と実践度

9月18日、株式会社日経BPコンサルティングが発表した「企業メッセージ調査 2024」において、企業のメッセージが一般生活者にどのように受け入れられているかの詳細な結果が報告されました。この調査は、239社からの318件の企業メッセージを対象に実施され、認知、理解、好感度、実践度などの多角的な観点から評価が行われています。

ブランドメッセージ部門の結果

ブランドメッセージ部門では、最も好感度が高かったのはダイドードリンコの「こころとからだに、おいしいものを。」でした。次いで、コスモエネルギーホールディングスの「ココロも満タンに」、象印マホービンの「きょうを、だいじに。」が続きました。

これらのメッセージは、すべて自社の特徴や理念を短く、かつ力強く伝えており、その結果として多くの支持を得たと考えられます。食品・飲料メーカーが多く選ばれているなか、石油や製薬、建設業界からも高評価を受けている事実は、ブランドメッセージの重要性を示唆しています。特に、高評価を得たメッセージは、企業のビジョンや価値観を明確に反映しています。

パーパス部門での実践度

一方、パーパス部門では、企業がそのメッセージを真に実践していると感じられた企業が評価されました。トップの評価を受けたのはタカラトミーの「アソビへ懸ける品質は、世界を健やかに、賑やかにできる。」でした。続くのが森永製菓とワークマンのメッセージで、どちらも自社の社会的意義や長期的なビジョンをうまく表現した内容となっています。

調査の背景と目的

「企業メッセージ調査」は、2002年から毎年実施されているもので、企業メッセージが一般生活者に認知され、理解され、好感を持たれているのかを明らかにすることを目的としています。調査では、多くの一般生活者の意見が集約され、各メッセージが自社を象徴するに足るものとなっているかが評価されます。直近の結果からは、過去に高評価を得ていた企業メッセージも含まれており、例えば「お口の恋人」（ロッテ）や「あなたと、コンビに、ファミリーマート」といったフレーズがその一例です。

調査方法と結果

調査はインターネットを通じて行われ、全国の一般生活者を対象に実施されました。2024年7月22日から26日までの間に22,027件の回答が回収され、その結果が確定しました。調査の結果、企業がどのようにブランディングを進めるべきか、また、メッセージが消費者にどのように響いているのかを知るための貴重なデータとなることでしょう。

この調査を通じて、企業は自らのメッセージを見直し、今後の戦略に生かしていくことが求められています。企業メッセージの重要性はますます増しており、今後も注視していく必要があるでしょう。