愛知県の製造業が誇る新ブランド「TORINAS」- 世界への挑戦

愛知県の製造業革新が拡がる「TORINAS」

愛知県名古屋市に拠点を置く宝和化学株式会社がその名を広めつつある新ブランド「TORINAS」が、2025年2月7日から11日までドイツ・フランクフルトで開催される世界最大級の消費財見本市「Ambiente2025」に出展しました。このイベントは、国際的な消費財の最新トレンドを知るための場で多くのバイヤーやメディアが集まります。そこでの発信が、愛知の製造業が世界へ挑戦する第一歩となることが期待されています。

環境への配慮と地域資源の再利用

宝和化学はこれまで自動車業界での製造ノウハウを活かし、地域の町工場と協力して生まれる廃材を再利用した製品開発に取り組んできました。新ブランド「TORINAS」は、「執（り）成す」という意味を持ち、様々な素材を結び付けて創造的なものづくりを促進することを目指しています。特にこのブランドは、地域資源を最大限に活用し、新たな経済価値を創出することに重点を置いています。

展示のハイライト

本展示会におけるブーステーマは「Re:bone」で、シートベルトの端材と国産間伐材から作られた集成材を用いたラウンジチェアを展示。これは、宝和化学と株式会社東海理化とのコラボレーションによって実現した新たなプロジェクトです。

また、日本の山から取り出した木材や竹を用いたサステイナブルな素材を駆使し、環境問題にも配慮したアイテムを提供しています。その一つに、オランダのデザイナーAmy Lewisが手掛ける「LOOP FLOOR LAMP」も展示され、現代の環境意識に合った新たな価値観を提供しています。

伝統と革新が融合する

出展パートナーである有限会社柏彌紙店は、200年以上の歴史を有する和紙の老舗で、現代の技術と伝統的な職人技を融合させた新しい和紙製品を提案しました。これにより、日本の伝統工芸が国際的な舞台でどのように新たな価値を生み出しているかを示しています。

地域の共創モデル

さらに株式会社レジスタは、この3社の協力によって、地域価値創造の新たなモデルを構築しようとしています。宝和化学、柏彌紙店、レジスタの3社は、各自の強みを引き出しながら協力し、世界へ向けてメッセージを送ります。

この出展を通じて、愛知県の製造業がその技術力と地域資源を再確認し、さらなる価値創造のための一歩を踏み出したことは、この地域にとっても特筆すべき出来事です。今後の展開に注目が集まります。