イクシーズラボの最新アップデート内容
株式会社イクシーズラボは、AIによる業務効率化サービスを展開している企業で、最近、AIチャットボット「CAIWA Service Viii」に搭載されるRAG(Retrieval-Augmented Generation)機能のアップデートを発表しました。このアップデートでは、検索の精度が20%向上し、また新たにユーザー辞書機能が追加されたことで、企業固有の言い回しや略語にも柔軟に対応できるようになりました。
RAG機能の進化
RAGは、生成元の情報を適切に抽出することがその効果的な機能を発揮するために極めて重要です。具体的には、ドキュメントを「チャンク」と呼ばれる情報のまとまりに分割し、それを基に大規模言語モデル(LLM)が回答を生成します。しかし、適切なチャンクが抽出されない場合、優れたLLMも正確な情報を提供できないため、この仕様上の改善が求められていました。
今回のバージョンアップにより、イクシーズラボ独自の検索ロジックが採用され、ユーザーの質問と最適なチャンクのマッチング精度が向上。これにより、全体の回答精度が20%改善されたとしています。
ユーザー辞書機能の導入
企業の業務においては、正式な用語とは異なる通称や略語が使われることがあります。このような状況下で、ユーザーが通称や略語を入力した場合、従来のシステムでは正確な検索結果を得られないケースが少なくありませんでした。たとえば、「知識データベース」と書かれたドキュメントを参照せずに、「KB」といった略語で検索すると、期待する結果が得られないという事例が多く見受けられます。
新たに追加されたユーザー辞書機能により、企業は「知識データベース」と「KB」を同義語として登録可能になりました。これにより検索時の認識精度が向上し、無回答や誤情報のリスクを減らすことが実現されました。
ハルシネーションの抑制
イクシーズラボは、RAG機能のハルシネーションを抑制し、高精度な情報提供ができる仕組みを整えてきました。特に、独自AI「CAIWA」とRAGを統合することで、チャット画面上で両者の回答を比較し、正確な情報提供を実現しています。また、情報源を制限することで、誤情報が生じるリスクを最小限に抑える工夫もされています。ユーザーは、生成元のファイルを素早く確認することができるこれらの機能により、情報の正確性を確保できるのです。
CAIWA Service Viiiの利点
「CAIWA Service Viii」は、業務の効率化とコスト削減、顧客対応の質の向上を提供するAIチャットボットです。独自開発のAI「CAIWA」を搭載しており、導入企業からは高い評価を得ています。加えて、ChatGPT APIとの連携が可能で、企業特有のドキュメントや問い合わせ履歴をもとに効果的な自動応答を実現しています。
設定も容易で、ドキュメントのアップロードやSharePointとの連携で運用が手軽に行える点が魅力です。また、Q&Aリストの生成機能を活用できるため、登録したQAの範囲内で正確な回答を提供することが可能で、誤情報のリスクを回避できます。
さらに、「CAIWA」の応答と広範な対応力を持つRAGの応答をシームレスに比較でき、誤情報の防止策も充実しています。このことは、企業が持つナレッジを効率的に活用するための強力なツールとなるでしょう。
まとめ
今後もイクシーズラボは、RAGの精度向上と実用性の強化に向けた取り組みを続けるとしています。AI技術の進展と共に、より多くの企業が業務を効率化することで、生産性向上とコスト削減を同時に達成できる日がやってくるかもしれません。