ウィリアム・ギブスンの傑作『ニューロマンサー』が新版刊行！サイバーパンクの真髄を再生

ウィリアム・ギブスンの傑作『ニューロマンサー』が新版刊行！

2025年の8月20日、早川書房よりウィリアム・ギブスンの名作『ニューロマンサー〔新版〕』が再登場します。このサイバーパンクの代名詞的作品は、故・黒丸尚氏による訳文をそのまま使用しながらも、装幀や解説、特別付録の用語集が新たに加わりました。復刻カバー版の展開やサインカードがあたるキャンペーンと共に、スプロール三部作の魅力が一挙に集約される"ギブスン復刊計画"が始動します。

新版の特徴

今回の新版では、装幀を担当したのは川名潤氏。過去に「ラファティ・ベスト・コレクション」や『危険なヴィジョン』など、数々のSF作品に携わった実績があります。ギブスン作品の歴代カバーを手がけた奥村靫正氏や木山健司氏の意匠を受け継ぎながら、現代的な視点でサイバーパンクの本質を探求するデザインで生まれ変わります。さらに、旧版にも解説を執筆していた山岸真氏が改めて本書の意義を紐解き、今の私たちに何を問いかけるのかを考察します。

特別付録としては、山岸氏が制作した用語集「スプロール・インデックス」が収録される予定です。これにより、擬験（シムスティム）や転（フリップ）という用語の理解が深まるだけでなく、没入感の高い読書体験が期待できます。

特別企画の詳細

新版刊行を記念し、特別な企画がいくつか用意されています。初版カバーを手がけた奥村氏による復刻カバー版が数量限定で販売されることが決まっています。この復刻カバーは、ネット書店では新品カバーと一緒に巻かれるダブルカバー仕様として提供されるとのこと。一部書店では復刻カバーを手に入れることができますので、ぜひチェックしてみてください。（詳細はこちら）

また、読者プレゼントキャンペーンも実施されます。新版の帯に記載されているQRコードをスキャンし、購入レシートを送信することで、著者直筆サインカードやオリジナル・アクリルキーホルダー、ステッカーが当たるチャンスがあります。

ギブスンとその影響

ウィリアム・ギブスンは1948年にアメリカに生まれ、1984年に発表した『ニューロマンサー』は、その後のサイバーパンク文学に与えた影響が計り知れません。この作品はネビュラ賞、フィリップ・K・ディック賞、ヒューゴー賞を受賞し、SFファンだけでなく、数々のジャンルにおいても高く評価されています。その後も『カウント・ゼロ』『モナリザ・オーヴァドライヴ』など、数多くの傑作を世に送り出しています。

この度の復刊はギブスンの作品を再評価し、特に未来へのビジョンを問い直すきっかけになります。各業界の著名人からも、ギブスンの作品に対する絶賛の声が寄せられており、その影響力は今もなお色あせていないことを証明しています。

最後に

『ニューロマンサー』は、ギブスンの描いた“電脳空間”という概念を私たちに強烈に思い起こさせます。そのヴィジョンは、21世紀という未曾有の時代においても新たな未来を切り拓く希望を持っているのです。この復刊企画を通じて、ぜひ多くの人々にサイバーパンクの魅力を再認識してもらいたいと願っています。ギブスンの作品が今後も世代を超えて読み継がれることを心から祈ります。